仮想通貨取引所ディーカレット、デジタル通貨決済に関する実証実験でトヨタシステムズと提携

デジタル通貨に関する実証実験

トヨタシステムズと暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するディーカレットは、2020年10月より、共同でデジタル通貨に関する実証実験を開始することを発表した。

ディーカレットが構築する「ブロックチェーン上でデジタル通貨を発行・管理するプラットフォーム」を活用し、本実証実験用の独自デジタル通貨を発行して、トヨタシステムズの福利厚生における決済処理や自動化についての技術的な検証を行う。

トヨタシステムズ全社員の内2,500名以上がが参加する大規模な実験で、ブロックチェーンによる決済トランザクションやそのデータの記録・管理、スマートコントラクトの基本機能による自動実行などの技術検証を行い、新たなイノベーション創造を遂行する。

具体的には、トヨタシステムズ社員が「福利厚生」として付与されたデジタル通貨を、実証実験専用に用意されたカタログギフトや福利厚生ポイントへの交換に利用するという。

交換されると、実行された記録がスマートコントラクトへ書き込まれ、取引額に応じたデジタル通貨が全社員に用意された専用のウォレットから、商品・ポイントのウォレットへ即座に送付する仕組みについて検証し、有効性を確認する。ブロックチェーンにおける P2P(Peer to Peer)モデルのスケーラビリティの課題や、多数の実験参加者による業務運用性課題などを検証していく。

プレスリリース資料

今回の実証実験では日本円との交換は行われず、発行デジタル通貨の有効期間は「6ヶ月以内」になるという。

トヨタシステムズは、「自動車業界においては、クルマが移動手段から生活の一部と進化していく中、次の未来を築くために、さらなる生産性・競争力の向上が必要」と言及。「100年に一度の大変革期の中、今回の実証実験で得た課題をもとにサプライチェーンや企業間取引におけるデジタル通貨の活用を研究し、ディーカレットと共に新たな社会の実現に向けた決済の仕組みを検証するとともに、今までになかった技術・サービス開発を促進し、新たな価値、ビジネスの創出を目指す。」とした。

両社は、今後も、デジタル通貨やスマートコントラクト等のテクノロジーの活用を通じ、決済業務の効率化・迅速化の推進を進めていく。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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