16000ドル到達のビットコインはコロナショックから325%増、過熱する仮想通貨相場に警戒感も
仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)
12日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+1.62%の164.7万円(15,643ドル)に。年初来高値を更新し、米コインベースでは、日本時間3時頃に16,000ドルを付けた。
高騰の背景にはさまざまな要因が指摘されるが、16,000ドルは18年1月1週目の週足終値に相当し、今年3月のコロナショックの最安値から325%増加した計算となる。
関連:ビットコイン、年初来高値再び更新──Forbes誌が指摘する今後の見通しは?老舗仮想通貨取引所Krakenは「Bitcoin Volatility Report」にて、過去のデータから見た場合、11月は「年間を通して、3番目に良い利回り平均月」であると指摘。月間ボラティリティについては、平均85%で4/12番目の水準であることを報告した。最も乱高下しやすい月は、新年度の始まる4月で99%、税金確定を終えて年の明ける1月の96%がこれに続いており、株式市場同様に季節性アノマリーが示唆される。
また、過去相場でも「複数年に渡るペナント(巨大な上値抵抗線)」のブレイクアウトとパラボリック的な上昇相場が繰り返されていることを根拠に、過去最高値のBTC20,000ドルは十分射程圏にあるとみている。
慎重な見立ても
一方、過熱感を背景に短期天井を警戒する声も増えてきた。
Invest Divaのキアナ・ダニエルCEOは、「ビットコインが本日16,000ドルを超えるブレイクを確認できなかった場合、大きなリトレース(引き戻し)が予想される」と指摘。
「トリプルトップ」の弱気な反転チャートパターンを形成し、主なサポートレベルは、フィボナッチリトレースメントで13,310ドルと12,000ドルが挙げられるとした。長期的な見方は依然として強気であり、それぞれ17,196ドルと2万ドルを目標としている。
なお、ビットコインオプション市場では、11月13日(金)に計5億2500万ドルの建玉が期日を迎える。
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