LINE子会社、決済プラットフォームと共同で途上国に「中銀デジタル通貨事業」展開へ

CBDC事業をアフリカ・中南米に展開へ

チャットアプリ大手LINEの子会社、LINE PlusとDX企業のNuriFlexは27日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のプラットフォームビジネス展開に向けた覚書(MoU)を締結したことを発表した。

アフリカや中南米など、金融インフラが先進国に比べ未整備な途上国を中心に、CBDCのプラットフォームビジネスを展開する。

NuriFlexはデジタルトランスフォーメーション(DX)企業として、大容量データを処理可能なソフトウェアプラットフォームを開発し電力会社など公益企業に提供してきた。また、デジタル決済サービスの開発や、カメルーンにおける国民医療保険システムの設計・開発などを手掛けた実績がある。

NuriFlexのビジネスノウハウとLINEの持つブロックチェーン技術によって、各国の政策等に合わせカスタマイズされたCBDCのプラットフォームを開発し、提供を行うとしている。

LINE PlusはLINEの子会社で、LINEのグローバル事業展開をサポートしている。Blockchain LabのHongkyuLee氏はプレスリリースで次のようにコメントした。

NuriFlexのビジネスの知見とLINEのブロックチェーン技術で、CBDCのブロックチェーンプラットフォームによって、カリブ海や南米、アフリカ地域に金融革命をもたらしたいと考えている。

LINEのブロックチェーン技術

LINEは独自のブロックチェーン「LINE Blockchain」の開発など、暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーンに関連した様々な事業を展開してきた。

独自通貨のLINK(LN)やブロックチェーンエコシステムの開発のほか、仮想通貨ウォレット、取引所事業などを日本国内だけでなく世界各国に提供している。

4月30日には、「LINE Blockchain 2021 Plans」と題して、2021年のプロジェクト計画を発表し、独自通貨LINK(LN)の新規発行や、新規上場の計画、NFT(非代替性トークン)関連サービスの拡張などを掲げている。

関連:非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解説

また、LINEブロックチェーンを基盤としたアプリケーションの拡大も目指しており、既にイーサリアム(ETH)ブロックチェーン上のプロジェクトがLINEブロックチェーン上でもローンチするといった事例も見られる。

関連:LINEブロックチェーン、21年のプロジェクト計画を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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