CFTC高官:仮想通貨の規制ルールに関してSECとの協力を要望

CFTCがSECとの協力に前向きな姿勢
5/2に行われた会議でCFTCのコミッショナーが発言し、SECや他の規制当局と協力して仮想通貨規制を進めていくことの必要性に触れました。
CFTCは市場参加者との協調も歓迎
3日に講演を行ったコミッショナーのBehnam氏は、仮想通貨業界が希望する規制は”業界の成長”にフォーカスしすぎている事を指摘しましたが、規制の策定にあたって規制当局と市場参加者が協調し合うことを歓迎しています。

CFTC(商品先物取引委員会)の関係者は5月初週、仮想通貨の規制について言及し、今後の法整備にあたってSEC(証券取引員会)との協力が必要不可欠である事を強調しました。

CFTCとSECの協力

5/2にワシントンD.C.で行われた会議である「FIA Law and Compliance conference」で、コミッショナーを務めたCFTCのBrian Quintenz氏は「SECとCFTCが今後の規制方針を決める上でお互いの協力関係を築く」ことの必要性について発言しました。

Quintenz氏はこれまで仮想通貨を重要視していませんでしたが、彼はこれまでに「仮想通貨による不正行為や市場操作など、仮想通貨によるグレーな取引」について言及しています。

同氏は、CFTCが”仮想通貨における詐欺行為を追求する”タスクフォースを設置したことに触れ、SECと協力することの重要性を強調しました。

これまでにSECとCFTCの両者は、My Big CoinやCabbageTechといった仮想通貨スキャムへの対応で協力した経験があります。

続いてコミッショナーのRostin Behnam氏も3日の朝に仮想通貨について発言し、CMEやCboeによるビットコインの先物取引の導入は、ビットコインやブロックチェーン技術の”強力で迅速な導入“を促進することになると指摘しました。

また同氏は仮想通貨が経済安定を妨害する脅威になりかねないと懸念を示し、その脅威があらわになる前に、仮想通貨イノベーションの変遷を常にフォローし続ける必要があるとしています。

Behnam氏は仮想通貨市場が全て詐欺まがいである訳ではないことを認知しており、規制にはFinTechへの知見を反映し、全ての出資者の懸念やニーズを踏まえる必要があると発言しています。

彼は、仮想通貨に携わる企業・団体がレギュレーションを業界内で定めようとしている動きに対し懐疑的な姿勢を示しており、彼らのモチベーションは“業界の成長”にフォーカスしすぎている、との見解を示しています。

しかし、彼は市場参加者が規制の策定に参加する事を歓迎しており、

共に協力し合い、誠実な話し合いを交わす事で、市場参加者・規制当局の両者にとっても最適な規制の解決策を模索していきましょう。

と述べています。

CoinPostの参考記事
ニューヨーク東部地区連邦裁判所のJack Weinstein判事は、仮想通貨はコモディティ(商品)であると定義し、米商品先物取引委員会 (CFTC)が、仮想通貨を商品として規制をかけることができるとの判断を下しました。

CoinPost考察

Quintenz氏は、仮想通貨が経済安定を妨害する脅威になりかねないと懸念している考えを露わにしていますが、CFTCを率いるGiancarlo氏は、仮想通貨に一番好意的である市場の規制者として有名であり、多くの規制者が仮想通貨に対して会議的である中で、仮想通貨に対する偏見のない発言を行う仮想通貨市場にとって重要な人物です。

同氏は2019年4月末の任期満了を期に引退を表明していますが、現在規制に揺れる仮想通貨業界の中で、主導する米国のSECとCFTCが協力することは、各州でことなる米国を取りまとめる上でも重要であり、その中でも仮想通貨に偏見のない姿勢をとるCFTC議長の意見も交える状況ができることは注目となるでしょう。

CFTC Officials Want Close Cooperation With SEC on Crypto Rules

May 3, 2018 at 18:00 UTC

参考記事はこちらから

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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