Coinbase:分散型取引所(DEX)を買収してERC20トークンの取り扱いが可能に
- CoinbaseがParadexを買収
- 5月23日、Coinbaseがお互いに直接仮想通貨を直接取引することを可能にするプラットフォームParadexを買収したことを発表しました。これにより、ERC 20トークンの取り扱いが可能になり、Coinbaseが運営する仮想通貨取引所で取り扱うことのできる仮想通貨の数を増やすことができます。
- GDAXからCoinbase Pro.へ
- CoinbaseのCEOは同社が運営していた取引所GDAXをCoinbase Pro.に改名したことを発表しました。これはより専門的なツールやサービスを提供していくという意思表示でもあります。
- ERC 20とは
- ERC 20とはイーサリアムブロックチェーン上でICOをするときに採用される基準のことです。つまりERC 20トークンは互換性があり、1つのウォレットで多くのトークンを管理できるようになります。ERC 20に準拠していること自体が安全性の保証になり得ます。
CoinbaseがParadexを買収
Coinbaseは新たな大きな一歩を踏み出しました。
CoinbaseはParadexの買収を発表しました。
Coinbaseは仮想通貨取引所Coinbaseだけでなく、ウォレットアプリや店舗向けの決済ツールを運営している企業です。
Paradexは、0xプロトコルを用いて構築されたP2P ERC20 分散型取引所(DEX)です。
ユーザーはこのプラットフォームを利用して、仮想通貨をウォレット間で直接取引をすることができます。
今まではCoinbaseの取り扱い通貨はビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュのみでしたが、Paradexを買収したことでERC20トークンを取り扱えるようになり、取り扱う通貨の数を増やすことができます。
規制により米国の取引所はICOトークンを上場することにとても慎重な姿勢を見せています。
米国証券取引所(SEC)はデジタル資産は有価証券とみなしており、取引所は規制当局の登録を得なければなりませんでした。
したがって、Coinbaseは必要なコンプライアンスが変更され次第、Paradexを米国のユーザーに提供すると発表しています。
また、0x(ゼロエックス)はこの発表を受けて高騰を見せたようです。
日本時間で5月24日の朝方の数十分の間に価格が1.5倍になりました。
Paradex側も今回の買収によりCoinbaseの仮想通貨エコシステムの一部になれたことを喜ばしく思っているようです。
以前に発表されたERC20サポートはこの買収を見越していた?
Coinbaseは3月にERC20のサポートの追加計画を発表しました。
この発表は、今回のParadex買収を見越したものだったのかもしれません。
主要なERC20トークンは以下の通りです。
- EOS (EOS)
- TRON (TRX)
- VeChain (VEN)
- Binance Coin (BNB)
- Augur(REP)
- OmiseGO(OMG)
ただし、Tron(トロン)は5/31、EOS(イーオス)は6/2にメインネットに移行予定です。
GDAXからCoinbase Pro.へ
また、今回の買収に伴い、Coinbaseが運営していた世界最大級の仮想通貨取引所GDAXがCoinbase Pro.に進化したと、CEOのBrian Armstrong氏(以下 Armstrong氏)が同社のブログを通じて発表しました。
Armstrong氏:
「2015年の開始以来、GDAXは流動性と安定性をもたらしてくれています。
また、活発な仮想通貨トレーダーの必要性を教えてくれていました。
Coinbase Pro.に改名した理由は、個人の活発なトレーダーは彼らそれぞれのニーズに答えてくれる商品を求めているということを認識したためです。」
Coinbase Pro.はより専門的な取引ツールやサービスを提供していくとしています。
Coinbase Pro.は6月の終わり頃から開始され、もともとのGDAXユーザーは自動的に新しいプラットフォームに移行します。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します