総悲観から一転、ビットコイン急反発でリップルやネムが大幅高|仮想通貨市況
- 仮想通貨市場
- 昨日の”総悲観”を買い場と見なしたか、年初来安値を更新していたXRPやXEMが前日比10%高に。今回がセリクラとなるか、最重要サポートラインを底割れしてさらなる悲劇が待ち受けているのか、仮想通貨市場は分水領を迎えている。
仮想通貨市場
仮想通貨市場は昨日とは打って変わり、全面高。
海外取引所のビットフィネックスやBitmexなどで、ビットコインの買い支え(及び巨額の損切り)が観測されており、昨日の”総悲観”を買い場と見なした大口や個人投資家による「現物買い」も入っている可能性が考えられます。
売られ過ぎのシグナルから、今回の真夏の大暴落がセリングクライマックスとなるか、あるいは、この先最重要サポートライン(65万円付近)を底割れして、さらなる悲劇が待ち受けているのか。分水領を迎えています。
なお、日本投資家に馴染み深い「コインチェック銘柄」を確認すると全面安→全面高となっており、年初来安値を更新していたリップル(XRP)とネム(XEM)が前日比10%高となるなど、一定のリバウンドを確認できます。
また昨日、ビットコインが6,000ドル以下の底値から回復しかける数時間前に、大量のBTCが17個のウォレットからBitMEXに移されているのを確認されました。
ニューヨーク時間の午前4時50分に10 BTCがBitMEXのウォレットに移され、その直後に16個のウォレットから17,990BTCがBitMEXのウォレットに移されました。
その額は、約129億円にも及びます。
テクニカル分析
15日の仮想通貨市場は、ショート比率が高い上にRSIの指数でも「売られ過ぎ」を表しており、14日の底値66万円付近からショートカバー(売りポジションの買い戻し)などを伴って大きく反発。一時72万円付近まで回復しました。
現在のビットコイン相場は、テクニカル面から判断すると、かなり際どいライン上にあると言えるでしょう。 上記チャートを見ると、2018年2月、3月、4月、6月と”最重要サポートライン”まで繰り返し下落し、底値付近まで戻っており、このラインからの反発は、大きく幅を取れる可能性が考えられます。
次に4時間足では、フラッグ形成で71万円を超えており、この動きの意味は決して小さくはありません。
ただし、日足・週足レベルで明確に上昇トレンド転換したわけではありません。ショートの利確、及び押し目ロングによる短期的なリバウンドの範疇に過ぎないことから、万が一最重要サポートラインを底割れた場合には、仮想通貨全体が大きな下落を伴うリスクがあるため、警戒が必要です。
実際ビットコイン価格は、本日高値を付けた18:00頃より値幅2万円ほどの急反落を見せており、しばらく乱高下する可能性が高いため、完全にトレンド転換してからポジションを持っても遅くはないと思われます。
仮想通貨市況の最新情報(8/16 8:30更新)はこちら
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
仮想通貨市場の低迷に伴い、関連銘柄も引き続き資金が抜けており、個人投資家の好むセクターはほぼ全面安。
個別では、コインチェック株式の売却益が大きく寄与し、利益上期経常利益が3.4倍増益で着地するなど、好決算を受けたセレス(3696)がギャップアップで寄り付くも、高値1705円から寄り天の形で-2.67%(1530円)と売り浴びせられました。
同社は、ICOの代わりとなる資金調達法として、米ベンチャーキャピタルの間で「Token Equity Convertible(TEC)」と呼ばれる方法を提案。株式にトークン転換権を導入し販売する手法を用いることで、グルメSNS「シンクロライフ」を提供するGINKAN社の第三者割当増資の引受先となりました。
この新たな投資方法は、仮想通貨スタートアップへの投資手法として確立、増加する可能性があるとされています。
そのほかの銘柄では、昨日決算を発表したリミックス(3825)が、通期進捗の悪さなどを嫌気され、-13%の大幅安となりました。
有望視されている仮想通貨(ブロックチェーン)関連株の最新情報は、以下の記事でまとめているので参考にどうぞ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します