SECが「ビットコインETF」申請を異例の再審査、仮想通貨市場は認可の可能性に注視

米SEC:ビットコインETF申請を再審査
米国証券取引委員会(SEC)は、昨日否決したビットコインETFについて、異例の再審査(レビュー)を行う旨を公表した。決定が覆る可能性があるのかどうか、仮想通貨市場から大きな注目を浴びている。

米SEC:ビットコインETF申請を再審査

日本時間24日、米国証券取引委員会(SEC)は、昨日否決した9つのビットコインETFについて、再審査(レビュー)を行う旨を公表した。

昨日、SECは、ProShares版、GraniteShares版、Direxion版の計9つのビットコインETF申請を却下する公式通知を出したが、本日、SECの秘書長を務めるBrent Fields氏からNYSEグループとCboe Global Markets(各ビットコインETFの提供先)宛ての3つのレターが公表され、「8月22日(日本の時間8月23日)の(否決)判断は、当委員会が改めて判断を下すまで”保留”扱いにする」と記されている。

出典:SEC文書

今回の通知発表は、仮想通貨コミュニティから希望を込めて”クリプト・ママ”と呼ばれる、SECのHester Pierceコミッショナーの公式ツイッターによるものだ。

さらにPierce氏は、「当委員会のスタッフは、委員長とコミッショナーたちを代表して、昨日、否決判断を下して公表したように、様々なタスクをこなすが、今回は委員会がその判断について、再審査を行うことになった。」と説明した。

ビットコインETFに肯定的な委員の存在感

Pierce氏が”クリプト・ママ”と呼ばれる所以として、ウィンクルボス版ETFが否決になった際、以下のように言及。

ビットコイン市場の可能性について、肯定的な姿勢を示していた。

委員会の役割は、投資家が”賢明な投資”を行うための情報を確実に得ることが出来るようにすることと、市場参加者が相互作用する中で不正を防ぎ、透明性を確保できるように取引所をデザインするために規則を設けることである。

私は今回、SEC委員会の判断は、”本来の役割”の範疇を越えていると感じている。SECは、取引所が上場させようとする商品の基礎となる市場の質や特性ばかりに注視しているのではないか。

SECの役割は、投資家を保護して資本形成を促進し、公平で秩序があり、効率の良い市場を助長することであって、決してイノベーションの門番ではない。投資家保護に徹するべきだ。

「非承認の決定」を覆すためには、意思決定権を有するコミッショナーの過半数が必要なため、「ビットコインETFが、再審査によって一転して承認される可能性」は決して高くはないと思われるが、このようにSECのコミッショナーから異議が出され、再審査に至ったという事実は、極めて重要な意味を持つと考えられる。

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SECコミッショナーのHester M. Pierce氏は、公式サイトでビットコインのWinklevoss ETFの否決判断に疑問を呈し、SECの役割の範疇を越えていると指摘。このことで”Crypto Mom”と愛称が付き、フォロワー数も急増している。
米SECは日本時間23日、計3社が提供する9つのビットコインETFを一挙に非承認とすることを発表。仮想通貨相場の下落は限定的だが、この否決を受け残るETF申請がCboeのみとなった。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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