ポリゴン、従業員の20%を削減 事業部門統合で
ポリゴンが人員削減を発表
ポリゴン(MATIC)主要開発企業のPolygon Labs(ポリゴンラボ)は21日、事業部門の統合の一環として従業員の20%、約100人を削減したと発表した。
退職する社員は、ポリゴンラボでの職位や在籍期間に関係なく、それぞれ3か月分の退職金を受け取るとしている。また、彼らはこれからもポリゴンコミュニティの一員であるとして、これまでの役割にも感謝を表明した。
ポリゴンラボは、財務状態が健全であることを強調しており、次のように述べている。
財務資産は約337億円(2億5,000万ドル)以上、MATICは19億以上と健全な状態を維持している。私たちはイーサリアムのスケーリングによるWeb3の普及に貢献するため、今後数年間のための戦略を具体的に設定したところだ。
同社は2022年2月に4億5,000万ドル調達したが、2億5,000万ドルの現金資産しか残っていないことに対して2022年に多くのウェブ2企業との提携や、zkEVMの開発研究などに資金を多く拠出していた指摘が上がっている。
ポリゴンは14日、スケーラビリティ問題に対処するソリューション「Polygon zkEVM」のメインネットのベータ版を、3月27日にローンチすることを発表している。
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ポリゴンラボのコミュニケーション・コミュニティ責任者であるKurt Patat氏は、「ポリゴンラボの全体でレイオフが行われたが、運営とマーケティングの部門が最も影響を受けた」と説明した。
ポリゴンの新体制
ポリゴンは1月、「ポリゴンラボ」というグループの名の下で全従業員を統一する企業再編計画を発表したところだ。
ポリゴンは、NFT(非代替性トークン)、ゲーム、メタバース部門である「ポリゴンスタジオ」も所有していた。新体制では、「ポリゴンスタジオ」というブランドは廃止され、ケイマン諸島に拠点を置くPolygon Foundation(ポリゴン財団)が、新たに設立されたポリゴンラボを完全に所有することになる。
1月に解雇急増
暗号資産(仮想通貨)データサイトCoinGeckoによると、2023年1月は、仮想通貨業界で解雇された人数が急増していた。
1月だけで2,806人を記録しており、仮想通貨業界の前年度の年間解雇数の41%にも相当した形だ。仮想通貨の取引量が減少したことが主な要因とみられており、人員削減の約85%は、仮想通貨取引所によるものだった。
過去一年では他に、旧テラエコシステムの崩壊後の2022年6月と、FTXが破綻した2022年11月に、大きな解雇の波がみられた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します