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「ゼロ知識技術を中核に据える未来へ前進」=イーサリアム財団トップ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ZKをメインネットに導入

イーサリアム財団の共同エグゼクティブ・ディレクターであるシャオウェイ・ワン(Hsiao-Wei Wang)氏は、ゼロ知識証明(ZK)がイーサリアム(ETH)のロードマップにおける中期目標として、より重要になっていると述べた。

暗号資産(仮想通貨)メディア、コインデスクによるインタビューでワン氏は、この1~2年で「数多くの驚くべきブレークスルー」があったと指摘。ZK暗号技術はプロトコルレベルの機能として、より実現可能になってきているとの認識を示した。また、ZK暗号技術がネットワークの中核となる未来に向けて着実に前進していると主張した。

昨年7月、イーサリアム財団はZKをイーサリアム・プロトコルのあらゆる層に統合することを目指すと発表。最初のステップとしてL1(メインネット)にzkEVM(ゼロ知識イーサリアム仮想マシン)を導入すると説明した。

zkEVMの導入により、イーサリアム・メインネットのスケーラビリティとプライバシー保護が強化され、より検閲耐性が高いネットワークに進化させることが期待されている。ワン氏は、この取り組みが、イーサリアムの長年取り組んできたネットワークにおける優先事項(強靭さ、セキュリティ、検閲耐性と中立性)を強化するものだと強調した。

ゼロ知識証明とは

証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。例えば、送金者、受取人、送金額などの取引内容を第三者に明かすことなく、その取引が不正でないことを証明することができる

これまでZKは主にレイヤー2(L2)の技術として導入されてきた。その一つであるZKロールアップは、オフチェーン(L2)でトランザクションをまとめ、暗号証明をメインネットに送り返すことで、セキュリティを維持しつつ、スケーラビリティの向上と手数料削減を実現した。

イーサリアムのL1に直接ZKが組み込まれると、ネットワークのセキュリティの仕組みを大きく変えることになる。

関連:イーサリアム、「世界最大のZKアプリ」に メインネットにゼロ知識証明を導入へ

ネイティブzkEVMがもたらすもの

メインネットへのzkEVMの導入が実現すると、バリデータは全トランザクションを再実行するのではなく、コンパクトなZK証明を確認するだけでブロックの正当性を検証可能になる。これにより、イーサリアムのセキュリティを確保するために必要な作業量が大幅に削減され、分散性や信頼性を損なうことなく、より容易なスケーリングを可能にする。

イーサリアム財団の開発者、ソフィア・ゴールド氏は、昨年7月、1年以内にメインネットにzkEVMを導入する方法を説明した。まず、バリデータに、EVMから生成された証明を検証する「ZKクライアント」の実行オプションを提供することから始める。同時に財団がバグの検証方法や、仕様の策定、監査やバグ報奨金などに資金を投入し、ZKクライアントの普及を後押しする。

11月にアルゼンチンで開催されたイーサリアム開発者カンフェレンス「Devconnect」では、ZKを活用した検証可能コンピューティング・プラットフォームBrevisが、zkLighthouseクライアントを使用した新しいブロック検証プロセスを実演した。

当初、学術研究として始まったゼロ知識証明は、現在ではプロトコルレベルでの具体的な計画へと発展している。ワン氏は、イーサリアムの未来はゼロ知識証明にかかっていると述べ、その重要性を強調した。

イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は年初に、PeerDAS(データ可用性サンプリング)とzkEVMによりトリレンマが解決すると述べている。

トリレンマとは、ブロックチェーンでセキュリティ・分散性・スケーラビリティの3つを同時に最大化することは難しい、という理論的課題を指す。しかし、ブテリン氏は、トリレンマは実際に実行されるコードによって解決すると主張した。

「そのうちの半分」は、昨年12月初旬の「フサカ」アップグレードで導入され、すでにメインネットで展開されているPeerDASによって解決すると指摘。残りの半分は、zkEVMによって解決するが、zkEVMは現在、実運用できる完成度に達していると同氏は説明。2026年にはネットワークの一部で利用が開始される予定だという。

イーサリアムは7日、フサカの最終段階となる2回目のBPO(Blob Parameters Only)フォークを実施。完全なハードフォークを実施することなく、段階的に一時的な大容量データストレージであるブロブ(Blob)容量を拡大していく。

関連:イーサリアム、ブロックチェーン「トリレンマ」解決=ヴィタリック主張

関連:イーサリアム、フサカアップグレードの最終段階完了 Blob容量を拡大

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