はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム、「世界最大のZKアプリ」に メインネットにゼロ知識証明を導入へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムを世界最大のZKアプリに

イーサリアム(ETH)財団は10日、ゼロ知識証明をイーサリアム・プロトコルのあらゆる層に統合することを目指すと述べた。最初のステップとしてL1(メインネット)にzkEVM(ゼロ知識イーサリアム仮想マシン)を導入するとしている。

ゼロ知識証明(zk)は、特定の情報を公開せずにその正しさを証明する暗号技術で、プライバシー保護などに役立つ。また、EVMとは、イーサリアムのスマートコントラクトを実行するための仮想マシンである。

zkEVM導入により、イーサリアム・メインネットのスケーラビリティやプライバシー保護を強化し、より検閲耐性が高いネットワークに進化させることが期待できる。

ゼロ知識証明とは

証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。例えば、送金者、受取人、送金額などの取引内容を第三者に明かすことなく、その取引が不正でないことを証明することができる。

イーサリアム財団の開発者であるソフィア・ゴールド氏は、1年以内にメインネットにzkEVMを導入する方法を説明した。

バリデータ(検証者)に、従来のようなトランザクションの再実行の代わりに、種類の異なるEVMから生成された証明を検証する「ZKクライアント」を選択可能とする。バリデータはそれら複数の証明をステートレスに(再計算せずに)検証するだけで済む。

この際、証明の検証(バリデート)は高速であり、証明サイズもコンパクトなため、複数の証明をダウンロードして検証することは現実的だとしている。この方法により、既存のクライアントの多様性と同じような「多層防御(defense in depth)」をzkVMにも適用することが可能になると続けた。

既存クライアントには、GethやNethermind、その他いくつかの種類があり、その一つにバグがあった場合などにもネットワーク全体を守る仕組みとなっている。

ゴールド氏は、最初の段階では、zkクライアントを実行するバリデータは少数になると予想した。一方で、時間が経つうちに、実運用でそのセキュリティの高さが証明されていくだろうと述べる。

また、イーサリアム財団も数学的手法によるバグの検証、仕様の策定、監査やバグ報奨金などに資金を投入する予定で、これが後押しとなってZKクライアントの採用は徐々に進んでいくことが期待されるという。ゴールド氏は、次のように説明した。

この計画を実行する上での最大の利点は、zkVM業界全体を結集し、イーサリアムを世界最大のZK(ゼロ知識証明)アプリケーションにすることができることだ。

すでに多くのzkVMがイーサリアムのブロックの証明を行っており、パフォーマンスの飛躍的向上が毎週のように発表されている。

一例としては、イーサリアムL2のポリゴン(POL)もzkEVMを導入しているところだ。

関連:ポリゴン(POL)の買い方・使い方|STEPN GOユーザー向けおすすめ取引所

イーサリアム財団は、現在自宅でバリデータを運用しているソロステーカーの一部も、10秒以下のリアルタイム証明に参加することを想定して条件を暫定的に設定している。

電力面では、ほとんどの住宅には、少なくとも10kWの電力が道路から供給されていると指摘。リアルタイム証明は、10kW以下の電力で稼働するハードウェアで実行可能である必要があるとした。

関連:イーサリアム、5カ月ぶりに3000ドル突破 ETFの資金流入や企業購入などが相場を後押し

関連:イーサリアム将来価格2025展望 | ETF・機関投資家・開発動向の注目点

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/12 土曜日
14:00
テザーUSDT、5ブロックチェーンでサービス終了へ 9月1日から償還停止
世界最大のステーブルコイン発行企業テザー社が、アルゴランドやビットコインキャッシュなど5つのレガシーブロックチェーンでのサービス終了を発表。9月1日から償還停止。
13:15
ビットコイン上昇の背景に「大きく美しい法案」=The Kobeissi Letter
アナリストが米トランプ政権の「大きく美しい法案」が仮想通貨ビットコイン上昇の背景にあると分析した。米ドル下落と歩調を合わせてビットコインは過去最高値に到達したと指摘する。
11:32
NYSE上場DDC、アニモカブランズと1億ドル規模ビットコイン戦略提携発表
NYSE上場のDDCエンタープライズがアニモカブランズと1億ドル規模のビットコイン戦略提携を発表。企業の仮想通貨準備金戦略の新たな枠組みを構築し、収益最大化を目指す。
10:40
アーサー・ヘイズがアルトシーズン到来を予想 その背景は?
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏がビットコイン史上最高値更新を受けて強気転換。イーサリアム主導のアルトシーズン到来を予想し、投資ファンドで積極投資を再開。
10:10
イーサリアム、「世界最大のZKアプリ」に メインネットにゼロ知識証明を導入へ
イーサリアム財団が1年以内にメインネットへzkEVMを導入するロードマップを発表した。ゼロ知識証明技術でスケーラビリティとプライバシー保護を強化する計画である。
09:40
カリフォルニア州仮想通貨決済法案、ビットコイン除外でステーブルコインに限定
カリフォルニア州のAB1180法案が上院委員会で修正され、ビットコインなど仮想通貨を除外しステーブルコインのみの決済受け入れに変更。可決されれば2029年施行予定となる。
09:00
ATH更新のビットコイン、今後の価格はどうなる?【価格予測まとめ】
ビットコインが史上最高値を更新する中、スタンダード・チャータード銀行、ARKインベストなど主要機関・専門家による2025年末〜2030年の価格予測をまとめた。
08:30
グレースケール、仮想通貨投信のETF申請は「自動承認された」と主張
グレースケールが米SECによる仮想通貨ファンドETF化承認停止に反発。240日期限切れによる自動承認を主張し、投資家への損害を指摘。
07:30
イーサリアム、5カ月ぶりに3000ドル突破
仮想通貨イーサリアムの価格は節目となる3,000ドルを約5カ月ぶりに突破した。価格上昇の要因には、ETFへの資金流入や企業購入の増加などが挙げられる。
07:10
ビットコイン11.8万ドル突破も売り圧力低下、長期保有者は静観か=グラスノード
仮想通貨ビットコインが史上最高値11万8000ドルを更新する中、取引所流入量は2015年以来最低水準に。グラスノードとクリプトクアントが売り圧力減少の実態を分析。
06:20
Upexi、2億ドル調達でソラナ保有量を165万SOLに拡大予定
ナスダック上場のeコマース企業ウペクシが2億ドルの私募調達を発表。ビッグブレイン・ホールディングスが主導し、ソラナ保有量を73万6000枚から165万枚に倍増へ。
05:55
シャープリンク、イーサリアム財団から1万ETH直接購入
ナスダック上場のシャープリンク・ゲーミングが、イーサリアム財団から1万ETH(約37億円)を直接購入。同社のETH保有量は215,634枚となり、世界第2位の企業保有量を拡大。
07/11 金曜日
18:44
リミックスポイント、第4回無担保社債の20億円でビットコイン買い増し
リミックスポイントが7月11日、第4回無担保社債の調達資金20億円でビットコイン116.72BTCを取得。総保有量は1,168BTCに増加し、今後も約295億円の追加投資を計画。
18:31
金融庁、「暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官」を新設 資産運用改革室長など歴任の今泉氏が就任
金融庁が総合政策局に「暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官」を新設。今泉宣親氏が就任。従来の規制中心から技術革新促進への政策転換を示唆。暗号資産ETF承認や税制改正への期待が高まる。
18:03
「金持ち父さん」著者がビットコインを選ぶ理由とは?“いまさら聞けない”投資哲学も解説
『金持ち父さん貧乏父さん』著者のロバート・キヨサキ氏が、仮想通貨投資家から大きな注目を集めています。本記事では、キヨサキ氏の主張から仮想通貨投資のポイントや経済的自由を獲得する手段を探ります。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧