BNBチェーン、アップグレード「Planck」を4月12日に実施へ クロスチェーンブリッジのセキュリティを強化
Planckアップグレードへ
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが提供するBNBチェーンは、「Planck」というアップグレードを予定していることが5日に明らかになった。
Planckアップグレードは、ブロックNo.(27,281,024)で予定されており、執筆時点では4月12日14時過ぎ(日本時間)の起動が推定されている。このアップグレードでは、主にクロスチェーンブリッジのセキュリティ強化に焦点を当てた「BEP-171」を導入する。
BEP-171は、BNBチェーンを構成する2つのネットワーク、Beaconチェーン(BBC)とSmartチェーン(BSC)間のクロスチェーンブリッジの強化を目的とする。
今回のPlanckアップグレードでは、ブリッジのデータの存在と正確さを確認する“IAVL証明検証”をICS23仕様に移行する。また、クロスチェーンの大口資金移動にタイマーロック機能を導入し、偽造動作の検出時やハッキングなどの緊急時にクロスチェーンチャネルに自動停止機能を追加する。これらの措置は、ハッキング攻撃が発生した際に、ユーザー資金の保護機能となることを目的としている。
Planckアップグレードにより、BNBチェーンのネットワークのセキュリティ、効率、相互運用性の向上が期待される。BNBチェーンはブリッジの全面的な運用を再開し、ネットワークの全体的なインフラを保護することが可能になる。
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BNBチェーンの過去の不正流出
2022年10月、BSCとBBCをつなぐブリッジ「BSC Token Hub」から、830億円相当(200万BNB)が不正に発行され、146億円相当が攻撃者に盗難される事案が発生。BNBチェーンが採用するセキュリティメカニズム「IAVLハッシュチェック」の欠陥が浮き彫りになった。
BNBチェーンは10月11日に、応急的なアップグレード「Moran」を実施。ブリッジデータの整合性を確認するプロセスを“IAVLハッシュチェック”から、より安全なICS23仕様に変更した。
当時バイナンスは、オンチェーンガバナンスの投票を通じて、ハッキングで奪われた資金をどう扱うか、資金を凍結するか否か、そしてBNBオートバーンを実装して残りの悪用された資金をカバーする必要があるかどうかが判断すると述べていた。
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BNBチェーンとは
バイナンスがエコシステムに参加しているブロックチェーン。コミュニティ主導のプロジェクトとして、現在は世界の開発者や貢献者によって開発が行われている。以前は、BSCが「バイナンススマートチェーン」、BBCは「バイナンスチェーン」という名称だった。
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