仮想通貨XRP(リップル)は有価証券ではなく通貨|前SECメンバーが理由を明かす

前SECメンバー:XRPは有価証券ではない
SEC前メンバーのMichael Didiuk氏は、最高裁が作成したハウェイテストを基準に「XRPは有価証券ではなく通貨である」と論じ、その詳細を説明した。

XRPは有価証券ではない

米国証券取引委員会(SEC)の前メンバーMichael Didiuk氏はXRPについて、有価証券ではなく通貨だと語り、その理由を明らかにした。

Didiuk氏はその4つの要素を挙げた。

  • 資金投資
  • 共同事業
  • 見込まれる利益
  • 第三者機関の取り組み、あるいは利益を押し上げるプロモーター

同氏は、以下のように述べた。

XRPは有価証券ではなく、通貨だと考えている。その理由にハウェイテストにある「第三者の取り組みに基づいた、利益が見込まれる共同事業での投資資金」という4つの要素が関係している。

また、これら要素のうち1つでも金融体から欠けている場合、有価証券とはいえないと言及した。

同氏によれば、XRPにこれら条件と照らし合わせると、リップル(第三者機関)がなくてもXRPは存在、稼働し続けることから、有価証券の条件の一つである「第三者機関の取り組み」には当てはまらない可能性があるとし、XRPは通貨だと主張している。

Steven Diep氏は、元SECメンバーDidiuk氏の発言に対してコメントしている。

規制当局の反応に注目してほしい。XRPを有価証券とするのは、彼らに言わせてみれば馬鹿げている。

1946年に米最高裁は、ある資産が有価証券であるか否かを4つの要素から判断する「ハウェイテスト」を作成している。

Howeyテストとは

Howeyテストとは、特定の取引が「投資契約」という証券取引の定義の一つに該当するかどうかを判定するテストのこと。

このテストは、SECのW. J. Howey社に対する訴訟事件に由来しており、米国で果汁園を経営していたHowey社の土地のリースバックを「投資契約」と見なしたSECは、Howey社に差し止め命令を出した。

この取引が「投資契約」に該当するかを最高裁判所が見極める基準として初めて導入されたものが、後のHoweyテストとなっている。

ただし、このテストはあくまでも一つの判断基準として用いるものであり、このテスト結果が必ずしも適用されるわけではない。

注目される今後の動向

今週のはじめには、米リップル社が国際カンファレンスSWELLを開催し、登壇者にはビル・クリントン氏など、著名人も名を連ねた。

また同カンファレンスでは、xRapid商用化も発表されるなど、XRPおよびリップル社の動向には大きな注目が集まっている。

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Howeyテストはブロックチェーントークンが「証券」であるかどうかをスコアに基づいて判定するテスト。法的拘束力はないものの、トークンの「証券性」を判定する有効な指標であり、いくつかのICOプロジェクトはトークンのテストスコアを公表している。
SEC職員の出した声明は、彼らの個人的見解を表したものであり、それ自体に強制力は発生しないとSEC委員長のClayton氏が示した。

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