機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能

機関投資家向けDeFiセキュリティ機能

デジタル資産運用を管理するための使いやすいプラットフォームを提供するFireblocksは、機関投資家向けのDeFi製品群に「dApp Protection」と「Transaction Simulation」という新たなセキュリティ機能を追加した。

これらの機能は、DeFi(分散型金融)市場における急増するリスクに対応し、リアルタイムで脅威を検知し、不審なコントラクトへのアクセスを事前に防止することを可能にする。

dApp Protectionは、リアルタイムの脅威検知アラートを提供し、疑わしいスマートコントラクト、フィッシングサイト、危険なdAppとのやり取りを防ぐ。

これまでは、dAppが悪意のあるものではないと信じて、やみくもに取引に署名するしかなかったが、Transaction Simulation機能により、スマートコントラクトとのやり取り時にトークン残高の推定変化をプレビューでき、取引を自信を持って承認することが可能となる。

Fireblocksは、DeFi取引の安全性を大幅に向上させ、機関投資家がオンチェーン活動を安心して展開できる環境を整えている。

DeFiとは

DeFi(分散型金融)とは、ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。

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Fireblocksとは

DeFiのバリューロック総額(TVL)は2022年5月以来初めて1,000億ドルに到達。Fireblocksの機関投資家向けDeFi基盤の取引量は2024年だけで75%以上増加し、毎月の取引量は45億ドルに迫っている。

しかし、洗練された攻撃者による多額の資金流出も発生している。CertiKの分析によると、2024年初めには、フィッシングサイト、dAppの乗っ取り、サプライチェーン攻撃などを通じて、ウォレットから5億ドル以上が盗まれた。

2023年には11億ドルの資金がフィッシングやタイポスクワットにより失われた。Fireblocksの新機能は、フィッシング攻撃やウェブサイトの乗っ取り、タイポスクワットにも対応する。

タイポスクワットとは

タイポスクワットは、dAppのURL(例:uniswap.org → uniiswap.org)を偽装し、正規のものに見えるようにインターフェースをコピーして、ユーザーをだまして不当なコントラクトにアクセスさせる手口だ。

Fireblocksはデジタル資産の移動、保管、発行のためのセキュアなインフラを提供するエンタープライズグレードのプラットフォーム。FireblocksネットワークとMPCベースのウォレットインフラストラクチャを通じ、取引所、レンディングデスク、カストディアン、銀行、トレーディングデスク、ヘッジファンドがデジタル資産業務を安全に拡張することを支援している。

Fireblocksは何千もの金融機関にサービスを提供し、4兆ドル以上のデジタル資産の移動を確保しており、保管や移転を行っている資産に対して独自の保険ポリシーを提供している。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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