LayerZero、不正なエアドロップ受取を抑制へ
コミュニティ支えるユーザーに優先配布
クロスチェーンプロトコルLayerZeroは4日、将来もプロトコルを使い続ける可能性が高いユーザーに優先的にトークンを配布するため、シビル・ファーミングを特定すると述べた。
シビル・ファーミングとは「エアドロップ・ファーミング」とも呼ばれるもので、複数のアカウントを作成して、トークンなどを”不公正に”取得する行為のことだ。
LayerZeroは、例えば次のような行為がシビル・ファーミングにあたるとしている。
- 一人で数十、数百、数千のアドレスを保有して報酬を受け取ろうとする。
- 複数チェーン上を移動させることだけを目的として特に価値のないNFT(非代替性トークン)を鋳造する。
- Merklyなど「シビルファーミング」アプリを使用している。
- あるチェーンでの活動履歴を作るために、複数チェーン間で0.01ドルを行き来させる。
LayerZeroは、これまでの成功に貢献してきたユーザーや、将来のプロトコル拡大に貢献するようなユーザーに報酬を与えたいと説明した。
LayerZeroは昨年12月、独自トークンを2024年前半にローンチしたいと述べていたところだ。今回の通知は、これに備えたものとみられる。
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エアドロップとは
仮想通貨(トークン)を無料配布すること。仮想通貨の認知度向上など、マーケティングを目的としているケースが多い。ブロックチェーンがハードフォークして、新しい仮想通貨が生まれた場合にもエアドロップを行う場合がある。
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自己申告期間を設置
LayerZeroは、シビルファーミングを行うユーザーに、今後14日の間に自己申告する機会も用意している。申告したユーザーは、その不正行為で獲得が見込まれていたトークン割り当ての15%を受け取ることが可能だ。
もし、5月17日までに申告しなかった場合には、次の2つの対処が段階的に実行される。
- シビル・ファーミングを行うユーザーを特定したリストが公開される。特定されたユーザーは何も受け取れないことになる。
- シビル・ファーミングを行うユーザーを報告した者への報奨金プログラムが実施される。適切に報告した者は、報告された者が受け取るはずだった割り当ての10%を獲得できる。一方で、報告されたユーザーは何も受け取れない。
スナップショット第一弾を実施
LayerZeroは2日、スナップショット第一弾を行ったと投稿していたところだ。これは、独自トークンのエアドロップを配布することに関連したものだと見込まれている。詳細は近日発表するとも述べていた。
LayerZeroは、ブロックチェーン間のデータ、資産などの相互通信を可能にする相互運用性プロトコルだ。
2023年4月には、シリーズBラウンドで1億2,000万ドル(約184億円)を資金調達した。a16z Crypto、Sequoia Capital、Circle Ventures、Samsung Next、OpenSea、Christie’sなどが出資している。
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