選挙ベッティングなどの予測市場Polymarket、ヴィタリックなどから70億円調達
大統領選に向けて調達か
イーサリアム基盤のイベント予測市場Polymarketは、ピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンドと既存の投資家である1confirmationとParaFiが主導し、イーサリアムの共同創業者であるVitalik Buterin、Dragonfly、Eventbriteの共同創業者であるKevin Hartzが参加する4,500万ドル(70億円)のシリーズB資金調達ラウンドを実施した。
また、今回の調達とは別で、以前発表されていなかったシリーズAラウンドで2,500万ドルを獲得したことも明かした。このラウンドはGeneral Catalystが主導し、Airbnbのジョー・ゲッビア氏やPolychainなどが参加した。
Polymarket(ポリマーケット)は、イーサリアムブロックチェーンとスマートコントラクトを利用した分散型予測市場プラットフォーム。ユーザーがステーブルコインを使用して、現実世界の様々なイベントの結果を予測(ベッティング)し透明性の高い方法で投機することができるという。
今回の調達を主導したファウンダーズ・ファンドのパートナーであるジョーイ・クルーグ氏は声明で、「ポリマーケットは予測市場のビジョンを現実にした。ファウンダーズ・ファンド内では、ニュースが流れるたびにポリマーケットをチェックする習慣が生まれた。このプラットフォームの明確な利点は、ソーシャルメディアやメインストリームメディアと併用することで明らかだ」と評価した。
ポリマーケットは、2024年にプラットフォーム上で約2億200万ドル相当の予測取引が行われたと報告。特に米国の選挙の結果に125億ドル以上が賭けられており、現在のところドナルド・トランプ氏が49%の確率でジョー・バイデンの44%をリードしている。
一方、米商品先物取引委員会(CFTC)が政治的なコンテストやスポーツの結果に賭けるイベント契約を規制しようとする動きが背景にある。ポリマーケットは2022年にCFTCと140万ドルの和解を行い、米国内でのPolymarket.comのフロントエンドウェブサイトサービスを停止することに同意した経緯がある。
ポリマーケットは米国市場に再進出するために、同日にベテランの先物業界エグゼクティブであるリチャード・ジェイコブス氏を市場拡大責任者として採用したことも発表した。同氏は、米国内で規制された活動の可能性を探っていくという。
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