ブラックロックのビットコインETF、BTC推定保有量1位のサトシ・ナカモトを超えるか?
ビットコイン保有量第3位
ブラックロックのビットコインETF「IBIT」が、ビットコイン(BTC)を保有するウォレットとして世界第3位に位置していることが判明した。
2024年1月11日に発売された、米資産運用会社ブラックロックのビットコイン現物ETF(上場投資信託)「IBIT」は、8月13日時点で約34万BTCを保有している。
1月から8月までの7か月間で平均して毎月約49,681BTCが流入している計算だ。SoSoValueによると、IBITの純流入額は13日にも+3,455万ドルとなり、累積で約205億ドル(3兆円)に達している。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏の試算によると、ブラックロックのビットコインETFは2024年10月には現在第2位のバイナンス(保有量: 55万BTC)を上回り、ビットコイン保有量で第2位になる見込み。
そして、2025年後半にはサトシ・ナカモトが保有するとされる約110万BTCを超え、世界で最も多くビットコインを保有する存在になると、バルチュナス氏は予測する。
ビットコインのホワイトペーパーを発行したサトシ・ナカモトが保有するとされる約110万BTCは、2009年の初期に採掘されたもの。これらは、ブロックチェーン上で確認でき、保管されているウォレットアドレスも明らかだが、一度も動かされたことがないため、謎が多い。
サトシ・ナカモトがこれらのビットコインを操作できるかについては、いくつかの仮説がある。既に亡くなっているか、プライベートキー(秘密鍵)を紛失してアクセスできない状態にあるのではないかとも考えられている。
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ビットコインに対する資金流入
2024年8月時点で、米国のビットコインETFが保有するビットコインの総量は約90万BTCを超えている。この中で、ブラックロックに次いで多くの資金を集めたビットコインETFは、フィデリティが管理する「FBTC」で、その保有量は約176,626BTC(約10億ドル)に達している。
暗号資産(仮想通貨)や株式市場が急落した8月5日、ビットコインの価値は前日比で14%、前週比で21%の下落を記録した。しかし、こうした不安定な市場環境にもかかわらず、ビットコインETFへの資金流入は続いた。
ブラックロックのIBITファンドは、8月5日に50億ドルの取引高を記録し、最終的に5,200万ドル(約76億円)の純資金流入で取引を終えた。ビットコインが「ストア・オブ・バリュー」(価値の保存手段)としての信頼を再び強化したとの評価も一部で見られる。
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