ビットコイン200MA上回る反発、中東リスク警戒もETF資金フローは改善傾向
マクロ経済と金融市場
7日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比341.1ドル(0.81%)高の42,352ドル、ナスダック指数は219.3ポイント(1.22%)高の18,137で取引を終えた。
東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比826円(2.1%)高の39,446円となった。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比1.54%高の1BTC=63,787ドルに。
200日移動平均線(200MA)の63,551ドルを上回った。
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金利先物市場では、11月24日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイントの利下げが行われる確率を93.4%と見込んでおり、大幅利下げとなればビットコインには追い風だろう。
一方で、11月5日に迫る米大統領選挙や地政学リスクといった相場の不確実性は燻っており予断を許さない。イスラエル軍はイランへの報復攻撃を示唆しており、暗号資産(仮想通貨)の投資家は及び腰ながら買い向かっているのが現状か。
10月1日には、イランとイスラエルを巡る軍事的緊張の高まりを受け、ビットコインとイーサリアムETF(上場投資信託)の両方で、9月3日以来最大の純流出を記録した。
ビットコインETFからは2億4,260万ドル、イーサリアムETFからは4,860万ドルが単日で消失したが、その後市場は次第に落ち着きを取り戻し、4日のデータでは再び純流入へと転じるなど、機関投資家の関心は失われていない。
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アルトコイン相場
コインマーケットキャップ時価総額上位の主要アルトコインでは、イーサリアム(ETH)が+3.7%、ソラナ(SOL)が+4.9%と反発した。
暗号資産(仮想通貨)取引所におけるイーサリアムのネットポジションにも変化がみられる。
ネットポジションとは、市場での入出金の差を示す指標だ。Glassnodeのデータによれば、今月上旬以降大幅プラスへと転じていたが、直近では減少しており、売り圧力が弱まりつつあることが見て取れる。
取引所への送金量増加は、投資家が売却準備を進めている可能性が示唆され、売り圧力が高まる傾向にある。
一方で、取引所から外部への送金が急増した場合は、DEX(分散型取引所)での売買やステーキングを目的としたメタマスクなどへの資金移動のほか、長期保有目的の個人ウォレットへの資金移動が示唆されるため、直接的な売り圧力が減少し、価格上昇に繋がることが多い。
GlassnodeのRealized Loss(実現損失)データでは、イーサリアムが大幅下落した局面で多くの投資家が損切りしており、Realized Lossが急増していたことを示しており、需給面の改善も見られる。
また、イスラエルとイランを巡る中東情勢の緊張が高まっていた中で、リスクヘッジのためのETHのヘッジフローが観察されていたが、足元ではそのポジションが解消され始めている。
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