日本政府が仮想通貨決済システムを開発した「Crypto Garage社」をサンドボックス制度の対象に|フィンテック関連事業では初

仮想通貨決済システムがサンドボックス制度の認定対象に
政府は18日に、「規制のサンドボックス制度」の対象として、仮想通貨の新たな決済システムを開発したCrypto Garage社を認定したことを発表した。これにより、規制の対象とならずに該当技術の実証実験が可能となる。なお、同制度の認定は三度目であり、フィンテック関連事業においては今回の案件が初である。

仮想通貨決済技術がフィンテック分野で初のサンドボックス制度認定

日本政府は18日、「新技術等実証制度」(規制のサンドボックス制度)の対象として仮想通貨の新たな決済システムを開発したCrypto Garage社を認定したことを発表した。日経新聞の報道で明らかになった。

同制度の認定は三度目であり、フィンテック関連事業においては初の事例となる。

今回対象となった技術については、仮想通貨と現金の決済を即時に信頼性を保って行うシステムであるという。

仮想通貨市場では現在、交換業者同士は互いの信用に基づいて仮想通貨と現金を交換しており、そこには信用の担保や取引の確実性などの課題がある。

内閣官房は、そのような課題が決済速度の低下や、交換業者への不安感による仮想通貨取引の沈滞の要因になっているとみているようだ。

これらの解決に今回の新技術が活用可能であるとして、規制のサンドボックス制度で認定。仮想通貨決済の普及に繋がる動きとなった。

「規制のサンドボックス制度」とは

「規制のサンドボックス制度」とは、新しい技術やビジネスモデルを用いた事業活動の促進を目的とした制度である。

それの認定を受けることにより、企業は対象技術の実証を既存の規制の適用を受けることなく行うことができる。

また、そのように新技術の実証を行う環境を整えることで迅速な実証が可能となり、それによって得られたデータの活用から規制改革も推進される。

これまでの認可の事例としては、パナソニック株式会社が行う「IoT社会に向けた高速PLC(電力線通信)でつながる家庭用機器に関する実証計画」と、デジタルヘルスベンチャーのMICIN社による「インフルエンザ罹患時のオンライン受診勧奨サービスを提供する実証実験」の二つがあり、それぞれ、昨年の12月に認可が公表された。

それに続く形での今回の認定であるが、政府の仮想通貨関連技術へのそのような積極的な姿勢は注目に値するだろう。

CoinPostの関連記事

参議院議員(日本維新の会)の藤巻健史議員は、自身の公式ツイッターアカウントでRipple社のネイティブトークン「XRP」を事例として取り挙げ、仮想通貨技術を賞賛した。未だ拡大の余地があるとした上で、日本政府の対応遅れを危惧した。
仮想通貨業界団体などの新年の抱負では、2018年に失われた”信頼回復”を目指すべく前向きなメッセージが相次いだ。そんな中、世界最大級の取引所「Huobi」は、日本のマーケットに改めて期待を寄せている。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

コメントしてBTCを貰おう 新着ニュースをチェック

速報

新着記事

人気記事ランキング