フランス政府、公式に「仮想通貨の寄付基金」を検討|ノートルダム大聖堂の復旧支援に

フランス政府初、仮想通貨の寄付基金を検討
仏大臣が、焼失したユネスコ世界文化遺産ノートルダム大聖堂の寄付金について、仮想通貨でも募る可能性を示唆した。欧州の大国が、寄付手段の一つとして仮想通貨を認めることがあれば、イメージ向上も期待される。

フランス政府、仮想通貨で寄付金募る可能性

フランスのデジタル事務大臣Cedric O氏は、焼失したノートルダム大聖堂の寄付金を仮想通貨で募る可能性を示唆したことを、有力誌ブルームバーグが伝えた

4月15日フランス・パリの世界遺産「ノートル・ダム大聖堂」の焼失を受け、フランス政府は今週水曜日に、公式サイトにて4つの公式機関を通した形で、修理費用の募金を募っている。ただ現在のところ、公的機関を通した仮想通貨での募金手段は無いのが実情だ。

デジタル事務大臣は「我々は議論の扉は開けている。もし多くの人から募金を募れれば、より多くの資金を調達できると思う。」と言及し、仮に仮想通貨による寄付を受け入れる場合には、その他の寄付と同様に手数料や税を控除することや、4つの公式機関に資金を送金する方法を見つける必要性があることを指摘している。

民間からは仮想通貨での支援も可能

先日、フランスのジャーナリストであるGrégory Raymond氏が、仮想通貨ビットコインで大聖堂の復興を目的とした基金を立ち上げている。それに伴い、「Notre Dame des Cryptos」とノートルダム大聖堂のために仮想通貨での募金を募るサイトも開設された。仮想通貨・ブロックチェーンカンファレンスの「BlockShow」もノートルダム大聖堂のために仮想通貨での支援を募っている。

欧州やアジア各国など、世界中でイベントを開催されている同イベントの公式ツイッターでは基金に仮想通貨を送付すればプレゼントとして「BlockShow」のチケットがもらえることも明らかになった。

なお、最大手仮想通貨取引所Binanceのチャリティー事業である「Binance Charity」も、復旧のために寄付金の特設サイトを立ち上げ、現在計3.17 BTCの募金額になっている。

このように、民間企業が仮想通貨による募金を募るケースは既に見られるものの、公的機関から仮想通貨での支援を募ったケースはまだ見られない。

仮想通貨での支援受け付けが議論に上がったことで、仮想通貨の世間的イメージ向上につながり、我々が仮想通貨で寄付を行なったり、その他のユースケースで利用できる日は近いかもしれない。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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