ビットコイン反発でリップル(XRP)など主要アルトに活況感、その背景は?|仮想通貨市況

ビットコイン(BTC)市況
売り叩かれていた仮想通貨ビットコイン(BTC)の急反発と好材料の後押しを受け、リップル(XRP)などが動意付くなど主要アルトに活況感も。Bakktの2週目が好スタートを切ったことも中・長期的なプラス要因に。

仮想通貨市況

増税初日の株式市場では、ゲーセクの過熱感も一服。10月1日に中国の「建国70周年記念日(国慶節)」を迎え、香港デモが激化する懸念も取り沙汰されている。世界的な景気後退局面での先行き不透明感は依然燻っていることから、個人投資家の利確資金の向かう先として、今後数ヶ月間で仮想通貨市場にも一定程度流れ込む可能性は考えられる。

ビットコイン(BTC)市場は、直近最安値を割り込み7700ドルまで下落するも、スパイク気味に急反発してベアトラップ(Bear Trap)の様相を呈するなど、短期的には力強い形状に。切り下げ続けていた上値を押し上げた。(下図:BitMEX)

7500〜7700ドル(81.1万円〜83.3万円)は、10,000ドル目前で急反落を見せた6月上旬、三尊天井説とターゲット6,000ドル予想が散見される中、切り返して14000ドルまでの上昇起点となった価格帯となっており、買いが入りやすい。(下図:赤丸)

2000〜3000ドルまで下落するなどの海外アナリストによる極端な悲観的予想も散見されるなか、Whale Alertによるテザーの動きが確認されたことも、反発機運を刺激した。

Rager氏の見解

海外の人気アナリストJosh Rager氏は、現時点のサポートラインとして8,000ドルを見ており、出来高推移を含め8,750ドル〜8,800ドルの範囲における値動きが重要だと見る。

「8,800ドル上のラインで落ちてこなければ、強気に転じる可能性もある。」との見解を示した。

アルト市場が動意付く

イーサリアム(ETH)リップル(XRP)が、前日比8%高と主要アルトの中で強い上昇を見せており、ビットコイン(BTC)が材料に欠ける中、今秋以降にイベントを控えた銘柄に一定の資金流入を伺わせる。

軟調に推移していたXRPであるが、11月7日にシンガポールでの開催を控える最重要カンファレンス「SWELL」のほか、米Ripple社がアイスランドの仮想通貨取引企業を買収したことも材料視された。

RippleはXRPの流動性を強化するために、アイスランドの仮想通貨取引企業を買収した。直近の企業買収の動きを材料視しXRPは14%の上げ幅を記録。

XRPは、年初来安値を更新するなど厳しい情勢にあるが、3日足のトレンドライン(黄)を5月上旬にブレイクアウトして以降ライン上で反発するように推移しているとの見方もできる。再び30円台(0.29ドル)を定着できれば、トレンド転換の手がかりを掴めるかもしれない。

イーサリアムは、150〜160ドルの下値支持線を割り込むことなく、再び190ドルの上値抵抗線に向けて反発している。イーサリアム(ETH)は、BitMEXにおける短期トレードの先行指標としてビットコイン(BTC)価格を先導する傾向にあり、イーサの値動きが強い内は、不用意なBTCショートは要注意といえる。

BTCの市場占有率(ドミナンス)は依然として高止まりしているものの、ピーク時の70%超えと比較すると減少傾向にあることから、仮にアルトのターンが再び訪れるようなことがあれば、仮想通貨相場に活況感も生まれるか。

その他個別材料では、米国証券取引委員会(SEC)が、仮想通貨EOS発行企業「Block.one」に対し、未登録ICOで証券法違反の判断で2,400万ドルの罰金を課したことで警戒感も広がった。

関連:米SEC、仮想通貨EOS発行企業に2,400万ドルの罰金 未登録ICOで証券法違反

Bakktの2週目は好スタート

米ウォール街大手が手がけるBakktの現物決済先物取引は、2週目に突入。出来高は、増加傾向でスタートした。

2週目の初日となる9月30日の月間契約出来高は121 BTCで、22日初日の72 BTCに比べ、約70%改善している。

なお、1週目の累計出来高は619 BTCとなり、CMEの一週目の4.6億ドルと比べれば、100分の1程度の規模に過ぎないが、CMEとは一線を画す「BTC現物決済」であることを踏まえると一概に単純比較はできず、機関投資家による需要は徐々に増えていくのではないかと見られている。

出典:ICE FUTURES U.S.

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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