FATFがデジタルIDの新ガイダンスを発表 仮想通貨取引所も対象に

FATFの新たなガイドライン

マネー・ロンダリング対策における国際協調を推進するため設立された政府間機関FATF(金融活動作業部会)は、「デジタルID」に関するガイダンス草案を発表。仮想通貨交換業者やカストディ業者を含むVASPをその対象に指定していることがわかった。

ガイダンスの草案は、デジタルID分野における政府と規制された事業体の資金洗浄とテロ資金供給の対策に関する勧告。オンラインプラットフォームにおけるデジタルIDシステムを導入した場合の対応方法、特に顧客管理を行う方法について策定した。

なお、顧客に対する審査では、口座開設時のKYCを行うほか、取引履歴の調査といった継続的な審査プロセスも行う必要があるとしている。

また、「DLT(ブロックチェーン等)」はデジタルIDシステムを改善できる技術として認識している。

この草案は11月29日まで、パブリックコメントを実施。来年2月の会議で改正する予定だ

FATFの対日審査

FATFは現在、第4次対日相互審査における、日本へのオンサイト審査を進めている。10月28日~11月15日の3週間にわたり行い、審査結果については、20年6月の総会を経て、夏に発表する予定だ。

FATFによる主な審査対象の中で、重点候補とするのは、資金の流出入が集中する「銀行などの金融機関」、少額決済を担う「資金移動業者」、および暗号資産を取り扱う「仮想通貨交換業者」だ。

参考:FATF

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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