中国金融当局、「仮想通貨の資金調達」の取締りを強化 告発者に最大150万円相当の報奨金

中国政府が仮想通貨融資を取り締まる

中国の金融当局である「中国銀行保険監督管理委員会(中国銀保監会)」は、ICOを含めた国内の仮想通貨資金調達に対する取り締まりを強化するために、民間人告発者に報酬を与える制度を設けると公表した。中国の大手経済メディア「21世紀経済」が報じた。

中国銀保監会が全国の地方政府に向けて開示したもので、ブロックチェーンの名を利用した「違法資金調達」および「仮想通貨投機活動」を取り締まることが目的。

報道によると、「仮想通貨」・「ブロックチェーンマーケット」・「ブロックチェーンゲーム」を謳い、大衆からお金を騙し取る事案が多々発生している。

違法活動を告発する人には、一定条件を満たした場合、報酬付与する。報酬制度は、3段階のレベルが設定されており、検挙に協力し有罪判決に結び付けた場合、最大150万円相当の報奨金が与えられる。

中国の情勢通であるDovey Wan氏はこの通達を受け、「ボトムアップによる監視となるため、地方の仮想通貨取引は実質的な打撃を受けるだろう」とコメントした。

今回中国銀保監会の通達は先週の中国人民銀行による立ち入り捜査に続く動きだ。

11月14日より、上海政府は中国人民銀行の命令を受け、同地域における仮想通貨取引およびトークン販売業務を捜査し始めている。捜査対象になるのは仮想通貨取引、トークンセール、海外のICOに関わっている業務だ。

なお、昨日の報道では、国営テレビは著名ドキュメンタリー番組で、仮想通貨を「非合法的融資手段・未登録有価証券・金融詐欺・マルチ商法に該当する違法活動によるものだ」と表現しており、国内で違法ICOなどへの警戒強化も指摘されていた。中国政府関連の一連の動きから、仮想通貨取引・ICO等融資活動に対してこれまでより厳格な対策を実行すると見られる。

現時点で、政府の仮想通貨全体への方向性は定かではないが、詐欺関連への対応強化に力をいれることで、ビットコインを含め、正しく開発を行う銘柄との区別をする可能性も指摘されている。

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習近平主席がブロックチェーン親和政策を発表して以来、中国政府の仮想通貨政策が軟化と見られていたが、国営テレビの著名ドキュメンタリー番組でその真の立場が確認されている。
11月14日の中国人民銀行(PBoC)の声明によると、上海政府は仮想通貨取引関連ビジネスの立入調査を行っている。つい昨日、バイナンスとトロン財団の中国SNSアカウントが削除された。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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