口頭弁論が終了 今後のプロセスは?:仮想通貨XRPの有価証券問題
リップル裁判、口頭弁論
仮想通貨XRPの有価証券問題を巡る裁判は米時間15日、口頭弁論を終えた。裁判官の決定書(書面による裁定)は後日、追って発表される予定だ。
仮想通貨業界に精通する弁護士Chervinskyは、今回の進捗を解説。
今後のプロセスとしては、裁判官は弁論内容を持ち帰り考慮する流れになり、決定書発表の日時については「数日か、数週かもしくは数ヶ月かかるかもしれない」と説明した。
当該裁判の議論の本質には、「XRPの有価証券性」の問題があるが、今回の口頭弁論の決定書の内容では主に、Ripple側が要求していた訴訟取り下げに係る内容が公表される予定だ。
今回の決定書次第で、より詳しい法的な内容へと発展するかが決定されることになる。
関連:裁判の経緯
Rippleの主張、CFTC会長の見解
2013年にリップル社が仮想通貨XRPを一般投資家へ販売したことは「米証券法」に違反するとして、XRPを購入した投資家が2018年に同社を提訴したことが、この訴訟問題の発端である。
一方、リップル社CEOのBrad Garlinghouse氏はこれまで「SECの仮想通貨ICOガイダンスは法律ではない。明らかにXRPは有価証券に該当せず、UKの規制当局も有価証券ではないと判断している」と主張した。
そして昨年9月、リップル社側は有価証券問題には直接触れず、原告側には訴訟を追行する「当事者適格」がないとして集団訴訟取り下げ要求を裁判所へ提出した。原告によるXRP購入時期が、XRPが初めて一般投資家へ販売された2013年から3年経過した後であったことから、証券法が定める発行者の「法定責任期間」から外れているとの主張だ。
先日、米商品先物取引委員会(CFTC)のTarbert会長は、SECがXRPを証券として分類する可能性もあることを示唆。ただし、状況は依然として明確でなく、XRPが商品(コモディティ)と判断した場合は、CFTCの管轄下に入るため、「何がどちらの管轄に入るのか、昨年より、SECと緊密に協議を重ねている」と慎重なスタンスを示した。
参考:裁判文書
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します