経済危機下のアルゼンチン、7割が「仮想通貨は資産保護の最良手段」と回答
約7割が「仮想通貨は資産保護に最適」と回答
ピアツーピア(P2P)のグローバルなビットコイン取引所Paxfulがアンケート調査を実施、対象となったアルゼンチン人のうち74%が、仮想通貨が資産を保護するための最良の方法であると考えていることが判明した。
アンケートはオンラインで行われ、アルゼンチン全土の18歳から55歳までの1113人の回答者を対象としている。
その他の設問では、調査対象者の69.5%が少なくとも一度は仮想通貨に投資したことがあると回答。その理由としては、デジタル資産がインフレによる現地通貨(アルゼンチン・ペソ)の下落からの資産保護手段になるというものが約43%を占めた。
さらに調査対象者の半数以上(67.8%)が仮想通貨への投資は「非常に安全」だと答える結果となった。
ペソの価値下落で脚光浴びる仮想通貨
これには、深刻なアルゼンチンの経済事情が影響している。
アルゼンチンは過去9度のデフォルト(債務不履行)を経験しているが、2018年より再び経済危機に陥っている。
アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)によると、2019年のインフレ率は53.8%でペソの価値は約40%減少したという。また新型コロナの感染拡大が追い打ちとなって、法定通貨ペソは米ドルに対して大幅下落、歴史的な安値を記録した。
今回のアンケート結果でも、自国通貨が信頼を失う中で仮想通貨の方が「安全」と考える層が多くなっていることが示された格好だ。
ビットコインに投資した理由としては、ビットコインの世界的な可能性(53.9%)、分散化されているという事実(50.6%)、変動の大きな銀行システムの中でセキュリティを提供できるという能力(49.1 %)などの事項が挙がっている。
一方でアンケート結果からは、まだアルゼンチン国内で仮想通貨についての知識が十分に広がっていないことも示された。
調査対象の30.5%が、仮想通貨にまだ投資していないと答えたが、その理由としては、仮想通貨の仕組みやユースケースを知らないこと(24.2%)、投資資金の不足(12.8%) 、未知の通貨に対する恐怖(7.7%)などが挙げられている。
これについて、Paxfulのラテンアメリカ圏マネージャーのMagdiela Rivasは以下のように述べた。
ビットコイン取引は過去最高水準を記録
Paxfulのマネージャーによると、今年は特にパンデミックが始まって以来、アルゼンチンのユーザーがプラットフォーム上で行った操作が大幅に増え、前の期間と比べて37.5%の増加を記録したという。
仮想通貨のP2P取引所LocalBitcoinsのデータによれば、8月始めには、アルゼンチンペソ建てのビットコイン取引は、1.2億アルゼンチンペソ(約1.7億円)と過去最高水準を記録している。
アルゼンチンの仮想通貨トレーダーは、他にもバイナンス、Okex、Bitsoなど、アルゼンチンぺソをサポートする他の取引所にもアクセスできる。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します