- 「AI・HPCインフラ事業」への戦略的転換
- AIインフラ投資やローン返済に充当
AI・HPC事業へ軸足移す
米ビットコイン(BTC)マイニング企業カンゴ(Cango)は6日、2月の事業状況を報告。ハッシュプライスの下落に伴い、稼働ハッシュレート(計算能力)が低下している。
ハッシュレート容量は50 EH/s(エクサハッシュ/秒)であるにもかかわらず、平均稼働ハッシュレートは34.55 EH/sに低下した格好だ。
ハッシュレートとは
仮想通貨マイニングにおいて1秒間に実行できるハッシュ計算の回数を表す指標。単位は「hash/s」。「s」は「second=秒」で、「1秒間に何回計算ができるか」を表す。例えばエクサハッシュ/秒は、1秒間に100京回の計算を行う能力のこと。
カンゴは、これはマイニングマシン設備の効率化と移転作業に伴う「一時的なダウンタイム」だとして、次のように説明している。
現在の市場と業界の課題にうまく対応するために、当社はホスティング契約の再交渉、機器のアップグレード、一部のマイニングマシンの売却などを行い、マイニング事業の効率化に取り組んでいる。
この事業最適化から生み出された資金は、財務のレジリエンス強化、電力コストの低い地域への事業移転、AI(人工知能)コンピューティング・インフラへの戦略的な資本配分に活用するとも続けた。
マイニングマシン稼働率の低下は、ビットコインマイニングの収益性が急激に低下していることが背景にあるとみられる。

出典:Hashrate Index
2月末よりハッシュプライス(計算能力1単位あたりの収益を測る指標)は、1日あたり40ドル/ペタハッシュ秒を下回り、おおむね30ドル台前半で推移している。この水準以上の運用コストで採掘する事業者にとっては、痛手になっている状況だ。
The Energy Magによると、カンゴのハッシュ(計算)コストはこれまで40ドル/ペタハッシュ秒前後で推移してきた。最近の状況ではコストが収益を上回る状況になっていた可能性がある。
ハッシュプライス下落の背景には、ビットコイン価格が昨年10月の史上最高値から大幅下落していることや、ネットワーク難易度が2月下旬より高いままであることが挙げられる。
関連:ビットコインの採掘難易度が約15%の大幅上昇、冬の嵐後のハッシュレート回復受け
カンゴは2月中に454.83BTCを採掘。2月28日時点で、同社の保有ビットコイン総数は3,313.4BTC(時価357億円相当)だった。
カンゴは、ビットコインマイニング事業から、AI・HPC(高性能コンピューティング)インフラ事業へと戦略的に軸足を移そうとしているところだ。資本効率や長期的な株主価値に重点を置き、ビットコイン資産に関する方針も変更した。
今後、保有するビットコインの流動性を特定の戦略的取り組みなどに活用していく計画だ。2月初旬には、4,451BTCを売却して約3億500万ドル(約480億円)を調達。ビットコイン担保ローンの返済やAIインフラへと充当する。
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