仮想通貨ウォレットMyEtherWallet、スマホからdAppsへ簡単アクセス可能に

MEWが分散型アプリのブラウザをリリース

人気の暗号資産(仮想通貨)ウォレットMyEtherWallet(MEW)が、分散型アプリ(dAppa)についてのデータプロバイダーDappRadarと提携して「Dappブラウザ」をリリース。ユーザーがイーサリアムネットワーク上のdAppsや非代替性トークン(NFT)にスマホから簡単にアクセスできるようになった。

このモバイルアプリ用のDAppブラウザにより、ユーザーは分散型アプリケーションを直接参照して操作可能。

ブラウザからは人気dAppsのランキングを閲覧することや、「お気に入り」のアプリを登録したり、「最近使った」アプリを確認することができるという。また、人気アプリのリストはDappRadarによって提供されたものだ。DappRadarは2,000以上のイーサリアムDAppをカバーし、ゲーム、DeFi、取引所、コレクター、マーケットプレイスなどのカテゴリに分類している。

セキュリティ面では、ウォレットの秘密鍵情報がdAppsと共有されることはなく、鍵は携帯デバイスの安全な暗号化されたストレージから出ることはないと説明。dAppsが受け取る情報は、選択したアカウントの公開アドレスのみだという。

MyEtherWalletの創設者兼CEOのKosala Hemachandra氏は次のように語った。

(今回のブラウザ導入は)アクセス方法に関わらず、すべてのユーザーにdAppsを提供するという目標だ。ウォレットがイーサリアムdAppsエコシステム全体のハブとして機能できること、また機能すべきであるという私たちの考えを反映するものになる。

dAppsやNFT市場に成長余地

DappRadarによると、2020年に分散型アプリ上のトランザクションの規模は2,700億ドル(28兆円)を超え、95%がイーサリアムのDeFiエコシステムによって占められているという。

モバイルからdAppsへのアクセスは、MEWの他にも、人気仮想通貨ウォレットTrustWalletなど他のアプリケーションからも行うことが可能。こうしたアプリはMEWも含めて世界で600万台以上のAndroidデバイスにインストールされている。

一方で、DappRadarのレポートによると、2021年1月のイーサリアムベースdAppsのアクティブユーザーは1日あたり72,000人にとどまっており、今後のユーザー成長余地があると期待されている。

また、ブロックチェーンで検証されたアート作品など、唯一のコレクター商品を生成できるNFTも、現在は3,300万ドル(約34億円)の市場に成長しているという。HashmasksやCryptoPunksなどアーティストが各自のアート作品を販売するのに役立つアプリも存在。

NFTは、イーサリアムのERC-721規格により作られることが多い、「唯一無二」「分割不能」という特徴を持つトークンだ。ゲームアイテムや、美術品、アイドルグッズ、ブランド証明など、様々な分野での活用に注目が高まっている。

関連:非代替性トークンNFTとは|主な特徴と将来性を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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