DEA、Enjin共催「第2回 NFT Awards」開催へ──DEA社CSOインタビュー

「NFT Awards」について語る

ブロックチェーン関連企業Digital Entertainment Asset(以下、DEA社)が、NFT(非代替性トークン)特化型プラットフォーム開発で知られるEnjinと共催する「NFT Awards」について、DEA社のCSOである山田耕三氏がインタビューに答えました。

NFT Awardsとは

NFT Awardsとは、世界中の優れたNFT作品やその作者を称えることでブロックチェーンの「最も革新的なユースケース」であるNFTを周知および促進するために、DEA社とEnjinにより立ち上げられたコンテストのこと。

20年に初めて開催されたNFT Awardsでは、全世界でその年に作成されたなかで最も優れたNFTを称える「NFT of the Year」、ゲーム業界に最も大きな影響力を持つNFTを称える「Best Gaming NFT」や一般人による公募で選ぶ「People’s Choice Award」など、計10種の賞を用意。

審査員は、Google社の中井悦司氏、バンダイナムコエンターテインメント常務取締役(当時)宇田川南欧氏(現 BANDAI SPIRITS社長)、NFTマーケットプレイス「OpenSea」の共同創設者Alex Atallah氏など30名以上の有識者により構成されました。21年も新型コロナウイルスの感染状況を考慮しつつ、開催を検討しているといいます。

DEA社は2018年に設立され、シンガポールに拠点を置くブロックチェーン関連サービス開発企業。ゲームをプレイするなどして暗号資産DEP(DEAPcoin)を報酬として得ることができるプラットフォーム「PlayMining」やNFTマーケットプレイス「NFT Marketplace by DEP」などを手掛けています。

NFT Awardsについて、詳細はこちら

DEA社CSOへのインタビュー内容

CSO 山田耕三氏

仮想通貨メディアCoinPostは、NFT Awardsや昨今のNFTブームについて、DEA社CSO山田氏にインタビューを実施しました。

NFT Awardsについて簡単に教えて下さい

全世界にはどんなNFTがあってどのように活用されているのかということを紹介するべきであるとEnjinに相談したところ賛同してもらい、各賞を作って表彰していこうとなりました。

NFT Awardsのそもそもの目標は、事業者が内々で良かったと褒め合うものではなく、世界中の人にNFTという言葉、その存在と価値を知ってもらうことでした。審査員についても必ずしもNFT事業を手がけているところではなく、世界中の人にNFTの認知を広げるために一役買ってくれそうな人に狙いを定め、Enjin社と協力して声をかけました。

NFTは幅広いので、他にもノミネート部門を作れそうですね

そうですね。実はまだ見つかっていないユースケースが潜在的にはまだまだあって、皆さんの今のビジネスと結びついたら面白いことが起きるかも知れないという提案の場にもなれば良いと考えています。

今はアートが先行していて、マスの方に対するケアがあまりされていないといった状態です。商品は出ましたが、取扱説明書がまだついていない状態で、みんなどう楽しんだらいいか分からず少々混乱している感じがします。

NFTは用途や有用性にこそ真価を発揮すると思います。もちろんデジタルの表現の幅を広げるアートとしても無限の可能性があるとは思いますが、実際に使われるトークンとして価値を持ってくると思われるので、NFT Awardsとしてはそのあたりを推進していきたいです。

今年も12月に実施される予定ですか?

12月に、コロナの状況も鑑みながら、webイベントかフィジカルでどこかの国での開催も考えています。

NFTの良いところは、どんなアイデアも結合できること。アーティストに留まらず、クリエイティブな職業のみなさんには全員一度はNFTを知っていただきたいですね。そうすることで、箍(たが)が外れると言いますか、まだこの世にないクリエイションを今自分が作り出せるチャンスになりますので。

最近特に注目しているNFT関連分野はありますか?

アートが先に盛り上がった後は、ユースケースの話になってくると思います。ここからは、あらゆるものと結びつくNFTの進化を見る場所であるものの、多分一番キャッチーに理解されるのはゲームなのかなと思っています。

私としては8月、9月頃にはいわゆるブロックチェーンゲーム、その頃はNFTゲームと呼ばれているかも知れませんが、今アートに訪れているような波が来るのではと思っています。

最後に、NFTの世界で期待していることを教えて下さい

バブルと言われてもこれは戻らない流れであり、私個人の考えに関わらず、世界の隅々まで行き渡ると信じています。

ただ、順番に「交通整理」をしていくことが必要だと思っています。今は素敵な商品が並んでいても取扱説明書がついていないことが多いので、余計なお世話と言われたとしても、NFTの楽しみ方など補助線を引いてあげることができたら良いと思っています。

こういったことは、アーティストの皆さんは苦手な方が多い印象です。例えば先日、村上隆氏がご自身の作品をNFTアートとして販売した際に禁止事項に関する詳細な規約をつけ話題になりました。「できないこと」だけが書いてあると、これは何に使えるのかという議論になり、「使いようがないということは転売用に出されているのか」という間違った議論が発生してしまうと思います。

どういう風に楽しめて、普通のフィジカルでは得られないこういう喜びがあるという補助線を引くことが、当分は必要になってくると思います。

NFT Awards 問い合わせ:hello@nftawards.org

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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