マネックス決算でコインチェックの業績開示:営業利益は前期比74.7倍の537億円と急成長

2018年3月期の業績を初開示
年間売上高は、前期比(概算)63.9倍の626億円。営業利益は前期比(概算)74.7倍となる537億円という、仮想通貨市場の急激な成長を体現するようにとてつもない伸びを観測。2018年1月にコインチェックから不正流出したNEM補償分を「特別損失」として473億円計上し、税引前利益63億円となっています。

マネックスがコインチェックの業績を開示

コインチェックを買収したマネックスグループが、4/26前場引け後に決算を発表しました。

マネックスグループが、傘下に収めたコインチェック社の2018年3月期の業績を開示したため、仮想通貨市場の急成長ぶりを確認できます。

年間売上高は、前期比63.9倍のの626億円。営業利益は前期比74.7倍となる537億円という莫大な伸びを観測。

2018年1月にコインチェックから不正流出したNEM補償分を「特別損失」として473億円計上し、税引前利益63億円となっています。

出典:コインチェック決算資料1

また、公表済みの17年3月期の純資産は16年3月期比7.8倍の5億4000万円。

前期(2017年3月期)の概算売上高は9億8000万円、概算営業利益は7億1900万円であることで、大幅増益増収となっています。

なお、現在のほぼ全面サービス停止後も5億円の営業利益が出ているとしており、金融庁の登録を経てサービス(停止中の仮想通貨売買)の全面再開がユーザーからも待ち望まれています。

出典:コインチェック決算資料2

コインチェックの取引高と資産状況

また3月8日に行われたコインチェックの記者会見上で、コインチェック社の2017年12月の取引高は、3兆8537億円に到達。

NEM保有している被害者は、全体の15%だったということが明らかになっています。

大塚取締役はビットコイン及び他仮想通貨(アルトコイン)全体の取扱高を公開。

日付 コインチェック取引高
2017年7月
2868億円
2017年8月
6512億円
2017年9月
7619億円
2017年10月
1兆283億円
2017年11月
2兆5268億円
2017年12月
3兆8537億円

取引高の内2割が、手数料を取らない販売所形式ではなく、取引所の収益に繋がるスプレッド(売買差額)のある販売所形式だということで、かなりの営業利益が上がっていたことが伺えます。

また、2018年3月8日時点での利用者のアカウント数が、累計170万口座に達していたことも明らかになりました。

コインチェックの記者会見内容の詳細や、コインチェック社から言及のあった売上高情報をまとめています。不正送金されたNEMを保有していた顧客に対する補償や、同社で凍結中の顧客資産(アルトコイン)についての一部サービス再開の目処について、3/12〜19日を目処に発表予定とのことです。

さらにマネックスグループは、

  • ブロックチェーン技術を活用し、世界中のあらゆる金融商品取引、お金を伴う取引を、安全かつ低コストで実現。 そのための独自のブロックチェーンの開発とそのICOも視野に入れる
  • ブロックチェーン技術を用いた新サービスの開発

としており、今後の展開にも期待が集まっています。

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コインチェックが2ヶ月で金融庁登録目指すと発表され、G20の結論を受け規制案が7月に提出されます。ただし、マウントゴックスの16万BTC、BCH問題や、テザー(USDT)問題が長期の懸念点として挙げられます。

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