現在起きているビットコインを取り巻く状況の変化とPantera社CEOが見る時価総額の未来
- BTC先物の変化
- 昨年、仮想通貨市場を大きく動かす存在としてCMEやCboeの先物取引が注目されました。これらの先物取引の取引量が現地時間水曜日に平均の3倍まで高騰し、大きな動きを見せています。
ビットコインは、JPY建の取引で100万円を超える勢いを見せましたが、106万円を超えた後95万円まで下落しました。
しかし本日は再度101万円付近まで上昇し、堅調に推移しています。
価格が大きく動いたのは、24日から25日の午前までと、25日午後から26日の2日間です。
この25日の午前と午後を境に、大きく上昇と下落相場に分かれています。
先物取引の動向
マーケットデータによると、Cboeは昨年12月にBTCの先物取引を開始して以来の取引量が過去最高を更新しました。
またCMEも同様に高い取引量を記録しました。
前日比でも2倍近くに取引量が増加し、水曜日の取引量は11,000を超えました。
この取引量コントラクトの限月と同時に起きましたが、それを踏まえた上でも予想していた15〜20%ほど高い取引量となったとDavitt氏は語っています。
『このような取引量の高騰はたまたまなのか、それとも今後も新規参入者が増加していくのかは注意しなければなりません。』『今後もBitcoin、XBTに対する強気(市場)は続いていくでしょう』
と述べました。
機関投資家の参入
実際に、CMEやCboeの「ビットコイン先物取引」が始まる当時は、機関投資家の参入で市場規模が一気に拡大することが期待され、ビットコインの価格が大きく伸びました。
しかし開設初日は、注目度からアクセス過多などでサイトがダウンするトラブルがあったものの、肝心となる取引量はさほど伸びませんでした。
今回のようにじわじわと取引量が拡大している状況ですが、まだ機関投資家が猛威を振るっている状況にはほど遠い印象もあります。
しかし実際に取引量が伸びていることは事実であり、今後市場の成熟に伴う形でより多くの機関投資家の参入が見られるかもしれません。
カナダの多国籍マスメディア・情報企業であるThomson Reuters社が行った調査によると、400社以上の顧客企業の20%に当たる企業が、半年以内に仮想通貨市場への参入を検討していると報告されています。
特にジョージ・ソロス氏のファンドや、ロックフェラー家といった巨大なクジラ(機関投資家)が参入機会を伺っていると報じられていることは、仮想通貨が重要な資産クラスとして認知され始めている傾向にあると言えるでしょう。
Mt.GoxのBTCに動き
現在破産手続き中のMt.Gox社の管財人を務める小林信明氏が東京地裁に提出した報告書では、Mt.Gox社の破産財団が、財団に属するビットコイン(BTC)と昨年8月にBTCから分裂して誕生したビットコインキャッシュ(BCH)を順次売却していたことが判明しています。
そんな中、昨日Mt.Goxのウォレットから再度大きな動きが確認されました。
動いたビットコインの量は16,000BTCで、これによりウォレット残高(BTC)は0となり、2,000BTCずつ4回に分けられて送金されました。
現時点でもほとんどの債権者は、2014年にMt.Goxが閉鎖された後に資金を回収できておらず、小林管財人は、Mt.Goxの債権者のためにトークンを清算しなければならない立場にあります。
しかし実際には、Mt.Goxが保有する権利を持つビットコインの価値は、事件以来数年間に渡る”仮想通貨市場の劇的な成長”により、Mt.Goxの債権者の請求額を上回っている状況にあるため、債権者へのプロセス自体には大きな問題はないと思われます。
仮想通貨の市場価値はまだ小さい
Pantera CapitalのCEOでもあるDan Morehead氏は、Bloombergとのインタビュー内で「仮想通貨の本当の市場価値は現状の数十倍、もしくは数百倍であると思っている」と発言しました。
『もちろん、この市場でみんな強気です。現状の時価総額はまだまだ低く、ブロックチェーンの本当の価値は今の数十倍、数百倍だと思っています。』と述べた後、『現在の時価総額は4,000億USD(4月27日現在約43兆円)ですが、容易に4兆USD(約430兆円)、40兆USD(約4300兆円)になれると思います。』と強気な姿勢を示しました。
また、『すでに4,000億USD(約43兆円)規模に達している資産を、そう長くは無視できないでしょう。』と付け加えました。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します