韓国:ICO合法案が提出される|Bithumbやカカオトークの韓国国内ICOへの期待
- 韓国国会がICO合法案を提出
- 5月29日に韓国にて、国会が正式に国内ICO合法化の提案を行ったことが明らかにされました。未だ、消費者保護規定などの準備が必要とされていますが、今後さらなる議論が行われるのではないかと期待されています。
- 韓国の現状
- Bithumbや、Kakaoなどの韓国企業は、独自トークンの発行を計画していますが、韓国国内では、実施できないため、国外でのICOを検討しています。さらに、韓国は、第4次産業革命分野においても、アメリカや日本、中国に遅れをとっていると発表されていることからも現状の改善が求められています。
- 第4次産業とは
- 第4次産業革命とは文字通り4回目の産業革命です。コアとなるAI、IoT、ビッグデータ、ロボットの技術革新を意味しています。これらの技術を基盤に、大量生産かつ画一的サービス提供から個々人にマッチングした生産やサービスを提供への変化、既存の資源や資産の有効活用(シェアリングエコノミーなど)、またモノの自動化から自律化を目指しています。
韓国でICOが再び合法化される動き
5月29日に、韓国の地方メディアであるBusiness Koreaにて、国会が正式に国内ICOを合法化するよう提案したことが発表されました。
未だ消費者保護規定の準備が必要であると主張されている一方で、今回の提案によって、今後もブロックチェーンや仮想通貨に関連した議論が活発に行われるのではないかと予想されています。
韓国は、以前2017年9月に、消費者保護及び、テロ資金流入を防ぐために国内ICOの全てを禁止しました。
韓国最大の仮想通貨取引所であるBithumbは、独自トークンの”Bithumb Coin”を発行することを検討しています。
以前、BinanceやHuobiなどの有名取引所も独自トークンを発行し、取引手数料が最大50%割引される特典があったことからも、Bithumbの独自トークンの発行にも期待がかかっていました。
しかし、そのICOは、韓国国内で禁止されているため、スイスにてICOが行われるのではないかと予測されています。
さらに、インターネット大手で、メッセージアプリや、決済、ファッションなど多岐に渡る分野にてサービスを展開するKakaoも、ブロックチェーン関連子会社を設立及び、独自トークンである”Kakao Coin”の発行を検討しています
しかし、そのICOは、Bithumbと同様、韓国外であるシンガポールや香港などで行われるのではないかと予想されています。
このように、ICOが韓国内で違法化されてから、同国企業は、さらなるコストがかかる海外で、ICOを実施なければならなくなっており、企業への負担が増えているのが現状です。
こういった巨大ICOの国外流出を避けるため、ICO合法化を進めるべきといった声は韓国国内から多く聞こえていました。
さらに、5月28日に、韓国経済研究院は、ブロックチェーン、人工知能(AI)、ビッグデータなどを始めとする12分野によって定義される第4次産業革命において、韓国と他国を比較した調査結果を発表しました。
その中で、韓国が、アメリカ、日本、中国に遅れを取っていることを公表していることからも、韓国国内での仮想通貨、ブロックチェーン分野の適切な整備及び、促進が求められていると言えるでしょう。
韓国国会の元で組織された第4次産業革命特別委員会も仮想通貨に関して以下のように見解を述べました。
「私達は、仮想通貨取引の透明性を高め、健全な取引を促進するため、民間の専門家も含めた専門チームを組織すべきです。
そして、行政は新規委員会を設立し、管理システムを構築することで、体系的なブロックチェーン政策及び、生産的な産業支援を行うことが必要とされています。
さらに、私達は、国家常任委員会を通して、ICO合法化を含む仮想通貨取引の法的基盤も構築していかなくてはなりません。」
このように、韓国でICO合法化を含む、ブロックチェーン及び、仮想通貨分野における現状の改善を求める声が多く挙がってきていることからも、韓国の今後の動向が注目されています。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します