仮想通貨は消えるどころか経済活動の一部となり浸透して行く|米規制機関CFTC長官が言及
- 仮想通貨肯定派のCFTC長官が言及
- 米NYの国連プラザで開催されたBFIサミットでCFTCの委員は、ブロックチェーンは将来、ヘルスケアや農業、雇用分野や犯罪行為などの問題解決に大いに役立つと言及。仮想通貨の行く末はわからないと前置きしながらも、より一層繁栄し、すべての国の経済活動の一部となるなど、あらゆる経済活動に浸透していくだろうと予想した。
- 米国商品先物取引委員会(CFTC)とは
- 米国内の先物取引市場の動向を常時監視し、市場参加者の保護や市場の健全性が保たれるよう、不正防止や摘発を行う権限を持つ独立機関のこと。
ブロックチェーンと仮想通貨の現状と将来性
6/4、米NYにある国連プラザで行われたBlockchain for Impact Global Summit(BFIサミット)で、米国商品先物取引委員会(CFTC)の長官を務めるRostin Benham氏は、ブロックチェーンと仮想通貨の現状と将来性についての見解を述べました。
まず最初に、Benham氏は、
「ブロックチェーンと他の関連技術をより透明化し、市場から不正や価格操作を取り除くために、我々CFTCは過去数年間、率先して監査・規制を行なってきた。」
「仮想通貨市場は一部で”無法地帯”とも呼ばれているが、我々は、SECや他の政府機関と協力して、規制活動を行ってきた。この新興技術に関する公共教育を提供している。」
と、CFTCの位置付けを紹介。
さらにブロックチェーンは将来、ヘルスケアや農業、雇用分野や犯罪行為などにおける問題解決に大いに役立つだろう、と強調しました。
仮想通貨に対する見解
仮想通貨に対しては、以下のように言及しています。
「仮想通貨の議論は始まったばかりで、その行く末は誰も分からない。」
「仮想通貨はボーダーレスだが、仮想通貨を禁止した国もあれば、新しい法律で厳しくコントロールするようにした国もある。もちろん、対応の仕方が分からない国も多くあり、それらの政策はまさに混乱している。」
「もしくは、ひたすら仮想通貨への対応を避けようとしているだけだ。スイスやドイツ、シンガポールやアメリカのような先進国のみ悩んでいる他人事と見なす国も少なくはない。」
Benham長官は、以下のように続けました。
「ただし仮想通貨は、すべての国の経済活動の一部となるかもしれない。」
「仮想通貨は消えるどころか、より一層繁栄し、あらゆる経済活動に浸透していくとも考えられる。どこかの国の小規模経済が仮想通貨に頼らずには生き残っていけない、ということになるかもしれない。」
「他にも政府や銀行、投資家や国際機関のような既存金融体制の領域外で活用されるだろう。我々は”技術の革命”を目撃している。これは、現代の奇跡と呼べるかもしれない。」
ただし懸念点について、以下のように指摘しています。
「仮想通貨は、政府の腐敗や貧困問題の解決策ともなり得るが、経済格差を拡大しようとする経済エリートも、俗に言う”ならず者国家”も仮想通貨の技術を把握しているため、逆に悪用されてしまえば、これまで国連の努力も水泡と帰してしまうかも知れない。」
まとめ
Benham長官は、先月のカンファレンスでも「仮想通貨が金融業界の安定性を揺るがす、潜在的な可能性を案じている」と明かしましたが、、CFTCの委員長を務めるChristopher Giancarlo氏も、仮想通貨に対しては全体的に肯定的でした。
昨年12月には、CFTCがシカゴのCMEグループやCBOEにおいて始めたビットコイン先物取引を監修したことや、今回Benham長官の多岐に渡った見解も含め、CFTCは新興技術に対して、前向きだと言えるでしょう。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します