ブロックチェーン基盤の「証券取引所」設立へ、米スタートアップがSECから承認得る

ブロックチェーン基盤の証券取引所

ブロックチェーン基盤の証券取引所の設立を目指していたBSTXは、米証券取引委員会(SEC)からの承認されたことを明らかにした。

BSTXは、セキュリティトークンの取引所や暗号資産(仮想通貨)アプリのサービス開発を行うtZEROと、ボストン・オプション取引所(BOX)の合弁会社(ジョイントベンチャー)である。2021年5月12日に証券取引所としてのSECへの提出を行い、パブリックコメントの募集や修正を経て審議が行われていた。

BSTXの特徴は、個人投資家と機関投資家の両方が参加できる、より速い決済と、独自のデータフィードを持つ証券取引所になる。

具体的には、完全に自動化された価格・時間優先の実行システムであるBSTX Systemによって処理を行う。また、独自のブロックチェーン「BSTX Market Data Blockchain」によって、既存の2営業日ではなく、同日(T+0)あるいは翌日(T+0)での決済も可能になる。

また、既存の取引所が提供してきたような一般的な市場のデータに加え、BSTXの運用するブロックチェーンを利用した独自のマーケットデータフィードによって、注文と実行に関する情報の記録・公開を行うという。

BSTXのブロックチェーンはAPIを通してアクセス可能で、BSTXがそれらを管理する。市場参加者はブロックチェーン上の自分の注文やトランザクション情報を見ることが可能なほか、匿名化されたマーケットデータは非市場参加者にも閲覧可能となるという。

フィンテック業界紙、Crowdfund Insiderによると、BSTXのCEOであるLisaFall氏は「今日の承認は、BSTXの始まりに過ぎない」と今回の承認を受けコメントした。

SECは本日、国内証券取引所としてBSTXを承認したことで、重要な一歩を踏み出した。私たちは今後もSECと綿密に連携を取り、完全に規制された新たな取引所を立ち上げ、資本市場に発行者と投資家のための最新のツールを提供していきたい。

BSTXは、証券と並行して、規制された仮想通貨市場についても最終的なサポートに向けて取り組んでいるとしている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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