Astar(ASTR)基盤のDEX「ArthSwap」とは|機能や特徴を解説
ArthSwapとは
ArthSwapは、Astar Network(アスターネットワーク:ASTR)上に構築されたネイティブDEX(分散型取引所)で、トークンスワップやステーキング、流動性マイニングなどの機能を提供しています。
Astar Network基盤のdApps(分散型アプリケーション)としては最大のTVL(Total Value Locked:ロックされた資産の総額)を誇るDEXで、DeFi(分散型金融)プロトコルのTVLやその推移、ランキングを調べることのできるサービスを提供する「DefiLlama」の統計によれば、本稿執筆時点で約200億円(1.6億ドル)規模にのぼります。
ArthSwapはAstar NetworkのDeFi領域を牽引する最初のdAppsであり、今後Astarエコシステム内の全てのトークン上場を目指しています。
アスター基盤の分散型取引所
Astar Networkとは、ポルカドット(DOT)と接続する日本発のパブリックチェーンで、今年1月にメインネットをローンチしたばかりです。Astar Networkでは、構築を奨励する(=Build2Earn:構築して稼ぐ)「dAppStaking」という開発者向けの報酬設計を導入しており、これまでに40以上のdApps(分散型アプリ)がローンチされています。
ArthSwapは、こうしたAstar NetworkによるBuild2Earnプログラムや、米マイクロソフトも共同で取り組む「Astar Incubation Program」といった支援プログラムに参加していることから、Astar Networkによるマーケティングおよび開発面での強力なサポートを受けているプロジェクトとなります。
さらに、Astar Networkは3月11日に「Astar Boost Program」と呼ばれる1億ドル(約110億円)規模のファンドも発表しています。このファンドを通じて、ArthSwapはAstar Network上のDeFiプロジェクトとして、流動性やインセンティブの提供といったサポートが適用されています。
関連:日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network」、110億円規模のファンドを発表
プロジェクト概要
ArthSwapは今年1月下旬にリリースされた後、わずか2ヶ月で1億ドル(約120億円)のTVLを達成し、注目を集めたことでも知られています。ArthSwapの公式ツイートによれば、この数字は、Astar Networkとポルカドット双方のエコシステム全体を見ても、現時点で最大規模のDEXとなっているそうです。
また今年3月には、大手暗号資産(仮想通貨)VCファンドの「OKX Blockdream Ventures」などからの資金調達に成功しています。調達額の詳細は明らかにはされていませんが、ここからArthSwapにおけるTVLの実績、およびその将来性が評価されていることが分かります。
関連:アスター基盤DEXのArthSwap、OKX含む大手VCから資金を調達
ArthSwapの機能・特徴
現在、ArthSwapがDEXとして提供している主な機能は、トークンスワップ(トークン同士の交換取引)、ステーキング、流動性マイニングの3種類です。特徴としては、シンプルなUIと高いAPY(年利)が挙げられます。
トークンスワップに関して、今後Astar Network内の全てのトークンが対応する予定です。現在取り扱いがサポートされている暗号資産は、wASTR、wETH、wBTC、DAI、WSDN、USDC、USDT、USDC、MATIC、BNB、BUSDの10種類となっています。
また、ステーキングや流動性マイニングに関しては、DEXとしての流動性を維持するため、上記10種類の暗号資産をステーク(ロック)し、流動性(通貨ペア)を提供したユーザーには、その対価として「ARSW」トークンが付与される仕組みが実装されています。
ArthSwapの公式資料によると、「今後Defiプラットフォームに必要な機能はすべて揃える予定」であることから、定期的なアップデートおよび新機能の実施が見込まれています。
ARSWトークンについて
「ARSW」トークンは、ArthSwapで使用される暗号資産(仮想通貨)です。
ARSWトークンには発行上限が設定されており、総発行数は10億ARSWとなっています。この10億ARSWは、2年間(24ヶ月)で配布が完了する予定で、配布先の内訳は以下の通りです。
IDO
ArthSwapは、4月16日に実施される第一弾IDOに関する詳細を発表しています。
このIDOでは、ARSWトークンセールが16日20時(日本時間)から実施される予定です。
公式が公開しているIDOの参加方法はこちら:
IDOに参加するにはUSDコイン(USDC)、テザー(USDT)およびアスター(ASTR)のいずれかが必要で、ASTRの場合には割引が受けられるようになっています。
詳細は下記の通りです。
関連:Astar(ASTR)基盤の大手DEX・ArthSwap、IDO第一弾の詳細を明らかに
今後の展開
ArthSwapが公開しているロードマップによると、ARSWは以下のようなさまざまな用途が予定されています。
詳しくはArthSwapロードマップ(https://docs.arthswap.org/roadmap)をご覧ください。
また、ARSWトークンの上場も計画されており、トークンホルダー数および流通量も増加していくことが見込まれます。流動性マイニングの報酬として得られたARSWトークンも上場後には譲渡や売買することができるようになります。
ArthSwapユーザーは、公式フォーラムやディスコードなどで、コミュニティへの参加、またはコミュニティメンバーに対しての意見のやりとりやフィードバックをすることが可能となっています。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します