独自通貨「楽天コイン」をロシアで発行|子会社のViberで使用可能に

Viber CEOの発表
楽天の子会社で無料通話&メッセージアプリを提供するViberは、独自通貨の楽天コインを2019年にロシアで発行すると発表。Viberウォレットで管理し、法定通貨のルーブル、ドル、ユーロと交換できる。
楽天コインとは
国内最大級のECサイトやクレジットカードなどの利用で得られる、楽天ポイントとブロックチェーンを組み合わせた独自コインのこと。「日本だけでなく、グローバルでポイント以上に付加価値の高いメンバーシッププログラムを提供する」としている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Viber CEOの発表

7月3日、楽天の子会社で無料通話&メッセージングアプリを提供する「Viber」のCEOを務めるDjamel Agaoua氏は、2019年に独自通貨「楽天コイン(Rakuten coin)」をロシアで発行することを発表しました。

Viberは、2010年に開発されたイスラエル発の無料通話&メッセージアプリで、2014年に楽天によって9億ドル(約1兆円)で買収されました。

登録ユーザー(重複あり)は、2018年3月時点で10億人を突破し、東ヨーロッパのウクライナや、ベラルーシ、セルビア、中央アフリカのエチオピアなどでは、国内メッセージアプリで第1位のシェアを獲得しており、ロシアでも4,500万人ものユーザーを抱え、WhatsAppに続いて国内第2位のシェアを誇っています。

Agaoua氏は、プレスリリースにて「親会社の楽天によって、独自通貨の楽天コインが発行され、楽天エコシステム全体によって支えられることになる。」と語りました。

楽天コインはViberウォレットで管理され、法定通貨ルーブル、米ドル、ユーロと交換することができ、Viber上で送金することができるようになると記述されており、同社の専門家は、ロシアにおける仮想通貨関連の法律の把握に勤しんでいると言及しています。

楽天コインの今後の展開

2017年には、Kikメッセンジャーが先駆的にICOを実施して1億ドル(約110億円)近くを調達。その後も同様のメッセージアプリTelegramが、少数の投資家から多額の資金調達を行い、トークンを発行しています。

日本でも有名なメッセンジャーアプリを提供するLINEが、日米を除くグローバルで取引可能な仮想通貨取引所「BITBOX」の開設を発表しており、仮想通貨およびブロックチェーンの市場拡大に一躍買うものと思われます。

楽天は、メッセンジャーアプリViberだけでなく、楽天市場などのオンライン通販から銀行業、証券仲介業などの金融分野、旅行分野まで多岐に渡るサービスを展開。2003年に開始された楽天ポイントの累計還元額も、90億ドル(約9900億円)に達するコングロマリット企業です。

2018年2月、三木谷社長が楽天コインの構想を発表した段階で、ポイントサービスへの接続も示唆しており、Agaoua氏も楽天コインが楽天エコシステム全体によって支えられると言及したことから、多種サービス間での今後のさらなる発展が期待されています。

さらにAgaoua氏は、2018年度の第4四半期に、ロシアで通販プラットフォームを開設することも発表したことから、新しいサービスとの連携も注目すべきであると言えるでしょう。

CoinPostの関連記事

シンガポールで7月から参入する計画で、対応通貨としては、BTCやETHを含む30種類以上の通貨が挙げられており、また法定通貨の取引は行わず、取引手数料は0.1%と非常に安くなっています。しかし今回のサービスは、日本とアメリカを覗く15カ国に向け提供されます。
三菱UFJが、Amazon(アマゾン)の認証技術を使って、MUFGコインのレジなし買い物決済の試みを始めたとロイターにて報じられています。その他の銀行や大手企業でも独自通貨発行の発表が相次いで行われています。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

コメントしてBTCを貰おう 新着ニュースをチェック

速報

新着記事

人気記事ランキング