米SECは、仮想通貨仲介業務へと規制対象を拡大
- 規制対象の拡大
- BTCやETHの「証券性」を摘除や、ビットコインETFへ対する慎重な態度が注目されている中、米国SECが規制対象を仮想通貨ブローカー業務まで範囲を拡大したことがブルームバーグの報道で、明らかになった。
- SECとは
- 米証券取引委員会(SEC)は、インサイダー取引や相場操縦など不公正取引に対する「処分権限」を有しており、司法に準じる権限を持った強力な独立機関である。
SECの仮想通貨業界に対する「興味」がブローカー業へ
ブルームバーグ紙は、米国SECがビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の「証券性」を摘除したことや、ビットコインETFへ対する慎重な態度に注目している一方で、規制対象を仮想通貨ブローカー業務まで範囲を拡大したことが明らかになったと報じました。
規制対象の拡大に至った理由として、「不正行為の蔓延」を問題視しているとしています。
仮想通貨ブローカー業務に対して、取引手数料・入出金・ICO等の業務内容とクライアントの取り扱い方に関して、SECは質問形式の情報収集を行っているとのことです。
先日、CoinPostでも報道したように、米国司法省はトレーダーが「相場操縦」に関わっているか捜査を開始しており、米規制執行当局の仮想通貨業界に対する取り締まり範囲が広くなってきているのが現状です。
また、今回行われるSECの調査対象となるのは、eToroのような大口企業でなく、主に零細ブローカーとされています。
規制団体の動向
今年2月に発表されたOCIEの報告では、個人投資家が直面するICOプロジェクトの急増に伴う投資リスクを解消すべく、「金融プロフェッショナルが十分にデジタル・アセットを盗難や横領から守ろうとしているか」が審査の優先対象となっていました。
それ以来、いくつかのブローカー企業とアセット・マネージャーから法的規制に準拠する方法のガイドラインを含めた報告が届いたようですが、未回答の業者もいる上、SECによるICOトークン「証券性」の判断が不明瞭であるため、ブローカー業に該当する統合した規制の立案も、また困難であるとされています。
SECからは、ICOトークンを取り扱っているかの質問だけでなく、クリアリングの契約や社内業務に係る諸事情も審査されている模様です。
さらにNFAは、仮想通貨のデリバティブ商品や現物取引を提供するブローカーに情報の追加公開を要求することをCFTCへ通知したことが分かりました。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します