NFT市場大手「X2Y2」、クリエイター手数料を再開へ 業界大手OpenSeaに追従

NFTのクリエイター手数料

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム基盤のNFT(非代替性トークン)電子市場「X2Y2」は17日、すべてのNFT取引で設定されたクリエイター手数料を徴収することを発表した。

NFTのクリエイター手数料(ロイヤリティー)とは、売買価格の一部が自動的にクリエイターに還元される仕組みのこと。スマートコントラクトではNFTの移転が購入か譲渡かを識別できないため、多くのマーケットプレイスレベルで自発的に設定されてきた。

クリエイター手数料にプロトコルレベルの強制力はなく、市場競争の中でロイヤリティーフリーを取り入れるNFTプラットフォームの新興勢力(SudoSwap、HadeswapやYAWWW)が台頭。ソラナ基盤のNFT市場大手「Magic Eden」もクリエイター手数料を全額支払うか否かを買い手側で選べる機能を実装するなど、業界慣習の転換期を迎えつつあった。

関連:ソラナNFT市場大手「Magic Eden」、ロイヤリティ支払いの選択機能を実装

X2Y2の決断は、業界リーダーであるNFT電子市場OpenSeaの10日の発表を受けてのもの。OpenSeaは既にプラットフォームに掲載されているNFTコレクションについてクリエイター手数料を徴収し続ける方針を表明。さらに、新規コレクション向けにクリエイター手数料を強制するプログラムコード「Operator-Filter」をリリースした。

関連:OpenSea、既存NFTのロイヤリティー制度を維持

これまでX2Y2は、MagicEdenと同様のオプション式のロイヤリティーモデル「Flexible Royalty」を導入してきた。同社はツイッターで、NFTクリエイターへの支持を示したOpenSeaの判断を賞賛しつつ、 業界シェアを失いかねないOpenSeaの判断がNFTクリエイター側の支持を集め、多くの新規コレクションがOperator-Filterで立ち上がったと認めている。

そのため、Operator-Filterを使用するNFTコレクションについて、X2Y2でFlexible Royaltyの適用除外とすると表明。さらに、今後既存のすべてのNFTプロジェクトにおいても、設定されたロイヤリティーを徴収すると加えている。

X2Y2とは

X2Y2はOpenSeaの最大のライバルになることをポリシーに、OpenSeaユーザーに独自トークンX2Y2をむりょう配布(エアドロップ)する「ヴァンパイア攻撃」などで、ユーザーの獲得に取り組んできた。

OpenSeaへのヴァンパイア攻撃で誕生した別のNFT電子市場LooksRareを含め、OpenSeaとX2Y2の取引量は以下の通り。11月18日時点に、OpenSea 4,960ETH(8億4,000万円)に対してX2Y2は3,400 ETH(5億7,600万円)となっている。

出典:Dune

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