Mercurial Finance、新トークンへ切り替え FTX破綻受け

「Meteora」にリブランディング

ステーブルコイン取引所Mercurial Financeは27日、「Meteora」にリブランドし、MERトークンを廃止すると発表した。背景には、FTXとの関わりを断っていることを示し、信頼性の強化を目指していることがある。

その他に、ユーザーが、安全で持続可能な利回りを重視した商品を求めており、開発者の側も、長期的に信頼できるインフラを構築することを望んでいることも挙げた。

Mercurial Financeは、次のように述べている。

新しい技術プラットフォームを作るだけでは十分ではない。

FTXとアラメダリサーチの破綻を考えると、私たちのプロジェクトが長期的に成功するためには、トークンのリセットが必要だ。それによって再びユーザーの関心を呼び、市場の信頼性を構築し、コミュニティとエコシステムの面で基礎を築くためである。

米国で破産申請したFTXは、2021年にMercurial Finance(MER)のトークンセールを開催するなど、Mercurialとの繋がりがあった。

新トークン「Meteora」

Mercurial Financeは、ソラナ(SOL)のネットワーク上で、主要なステーブルコインに流動性を提供しているDeFi(分散型金融)のプラットフォームである。

今後は、MERトークンをMeteoraトークンに置き換え、新しいプラットフォームのもとで既存および新規の製品を立ち上げていく計画だ。

Meteoraトークンは1億枚供給され、そのうち20%は最初から流通する。残り80%はDAO(自律分散型組織)が管理するとしている。

自律分散型組織(DAO)とは

自律的に機能する分散型組織を指す。「Decentralized Autonomous Organization」の略。一般的な企業などとは違い、経営者のような中央管理者が存在しない。参加メンバーやアルゴリズムによって運営管理が行われる。

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Mercurial Financeによると、Meteoraトークン(MET)は、これまでのMERトークンとは大幅に異なり、ガバナンスや価値発生メカニズムなどのユーティリティも有するものだ。また、新しいコミュニティDAOが立ち上げられ、ステーキング報酬などの重要な決定に対して実質的な影響力を持つことになる。

DAOは、プロジェクトがより分散化されて、コミュニティ主導のアプローチに移行する上で助けになる見込みだ。

FTXの状況

11月に破産申請したFTXのサム・バンクマン=フリード前CEOは、顧客資産流用や詐欺、選挙資金に関する違反などで米国の捜査当局や米証券取引委員会(SEC)から訴訟を起こされており、現在米国で当局の監視下にある。

FTXは、16日には、日本部門「FTX Japan」のサービスなど4つの事業を売却することを破産裁判所に申し立てたところだ。

関連FTX、日本の仮想通貨取引所など4事業の売却を申し立て

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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