米bitFlyerなど4つの大手仮想通貨取引所が自主規制団体を組織| CFTC委員も重要性を示唆

仮想通貨市場の牽引を目指す米国
米取引所Gemniの創業者ウィンクルボス兄弟を中心に、仮想コモディティ協会と称する、自主規制団体がアメリカで設立され、Bittrexや米bitFlyerなど4つの大手取引所が加盟した。

仮想通貨市場の牽引を目指す米国

今年の3月に仮想通貨取引プラットフォームを運営するGemniの創業者であるウィンクルボス兄弟は、Virtual Commodity Association(仮想コモディティ協会)と称する、自主規制団体の設立を提案していました。

そして8月20日、アメリカの大手仮想通貨取引所であるGemni、Bitstamp、Bittrex、米国bitFlyerの4取引所が、VCAに参画したことが、プレスリリースによって明らかになりました。

VCAの仮事務局長として、以前ニューヨーク州金融監督局(DFS)で副本部長を務めていたMaria Filipakis氏が就任することも発表されています。

VCAの公式ウェブサイトでは、「仮想コモディティ市場における、消費者保護および、市場の健全さの追求を促進する」と大きく記述され、以下の8つの分野を中心に取り組んで行くことを表明しました。

  • カストディ(管理)
  • 顧客対応
  • 透明性
  • 市場でのルール構築
  • サイバー、情報セキュリティ
  • 監視
  • 情報共有
  • 規制局との協力

ウィンクルボス兄弟は、自身の公式ブログにて、以下のようにコメントしました。

仮想コモディティへの期待は大きく、その影響も計り知れない。

個人投資家や機関投資家が、仮想コモディティ市場に参入するためには、安全かつ安心できる環境が必要である。仮想コモディティ業界に規制プログラムをもたらす、熟慮された自主規制の枠組みは、市場成熟に向けた”次なる一歩”になるはずだ。

この自主規制を通して、仮想コモディティキャッシュ市場への監視を行うことで、消費者保護および、市場の健全化を進めていければと考えている。

この取り組みへのコメント

今回この自主規制団体に参加した仮想通貨取引所の一つである、Bittrexの最高コンプライアンス責任者のJohn Roth氏は、今回のプレスリリースにて、以下のようにコメントしました。

VCAと共に取り組んでいくことで、私たちは全ての仮想通貨取引プラットフォームに対して、透明性、セキュリティ、説明責任などの共通の目標の向上を目指すことができる。

この取り組みは、米国のイノベーション、経済成長を促進すると共に、米国が仮想通貨業界を牽引していく立場になることを明確にしつつ、規制局や立法局員との議論も促進する。このことで、ブロックチェーン業界に対応した、長期的な解決策の発展に繋がるはずだ。

さらに、過去にも仮想通貨規制の制定において、米商品先物取引委員会(CFTC)およびアメリカ証券取引委員会(SEC)の協力が必要不可欠であると示唆したCFTC委員のBrian Quintenz氏も、8月20日にCFTC公式ウェブサイトにて、以下のような発言を公開しました。

このような取り組みが開始されたことを大変喜ばしく思う。

最終的にこのような独立した自主規制団体が、この新興市場の健全さと信頼性に対してさまざまな影響を与えるだろう。今回の発表は、実現に向けた貴重な一歩である。

7月27日に、ウィンクルボス兄弟が申請していたビットコインETFはSECによって不許可となりましたが、このように、ウィンクルボス兄弟が主体となって、自主的に仮想通貨業界の規制や、成熟に向けた取り組みを行なっていることは、アメリカの仮想通貨市場発展に向けて、大きな前進を見せたと言えるでしょう。

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