アマゾン主導でグーグルやソニーらも出資、Superplasticが26億円を調達

IT最大手企業らが出資

eコマース最大手「アマゾン」とキャラクターデザインスタジオ「Superplastic」は15日、これから多方面に渡って協業していくことを発表した。

この協業には出資も含まれている。今回、アマゾンのベンチャーキャピタル部門Alexa Fundが、SuperplasticのシリーズAの追加資金調達を主導したことも公表。Superplasticは、このラウンドで約26億円(2,000万ドル)を調達しており、Alexa Fundの他にも、Google Ventures、Galaxy Digital、ソニー、Kakao、アニモカブランズらが出資した。

今回で、Superplasticの資金調達額は合計で約77億円(5,800万ドル)に到達。調達した資金は、キャラクターの世界を拡充していくことに使用すると説明している。

Superplasticはアニメキャラクターやおもちゃ、デジタル収集品を開発。暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン領域では、高級ファッションブランド「グッチ」が初のNFT(非代替性トークン)コレクションをリリースする際に、同社と提携したことで注目を集めた。

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アマゾンについては今回、Superplasticがすでに「Amazon Studios」と契約していることを公表。Amazon Studiosは、Superplasticの著名キャラクター「Janky」と「Guggimon」を主役にした「The Janky & Guggimon Show」という番組を制作している。

JankyとGuggimonは、それぞれ上記ツイートの画像に表示。どちらもSNSのアカウントを開設しており、Guggimonのインスタグラムには、151万のフォロワーがいる。

Janky&Guggimonの番組は、240超の国と地域で、アマゾンの「プライムビデオ」で独占配信する予定。両社はこれから、Superplasticの他のキャラクターを主役にした映画なども作っていくという。

デジタル技術などに特化して出資するAlexa FundのPaul Bernardディレクターは、以下のようにコメントした。

Superplasticのヴァーチャルな有名人は、視聴者がいる場所まで行って喜ばせることができる。

我々は、こういったヴァーチャルな有名人を、若い世代と関係が深まっている新しい種類のIP(知的財産)だとみている。

アマゾンとWeb3

今回の協業にブロックチェーン技術が利用されるかは明確ではないが、アマゾンを巡っては、大規模なリストラを行いながらもWeb3事業を強化する様子が伝えられている。

先月には、クラウド部門「AWS(アマゾンウェブサービス)」ではなく、アマゾン本体が新しいデジタル資産事業を開始する可能性が報じられた。4月を目標に、今年の春にも事業を開始する予定で、具体的には、アマゾンのユーザーがNFTを入手したり、ブロックチェーンゲームをプレイしたりできるようにするとみられている。

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この報道では、アマゾンがこのデジタル資産事業のために、レイヤー1のブロックチェーンプロジェクトやブロックチェーンゲームのスタートアップ、デジタル資産の取引所や開発者と協業できるように話を進めていると、複数の情報筋が明かした。

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Web3とは

「次世代のインターネット」とも呼ばれ、ブロックチェーンを基盤とする非中央集権型のネットワークを指す。具体的にはNFTや仮想通貨などを含む。

情報の流れが一方通行だった初期のインターネットは「Web1」、現状の中央集権体制のインターネットは「Web2」と呼ぶ。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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