DeFi情報サイト「DefiLlama」で内紛か プラットフォーム分岐へ

新プラットフォーム「Llama.Fi」立ち上げ

DeFi(分散型金融)の分析プラットフォーム「DefiLlama」の開発者0xngmi氏は19日、プラットフォームをフォーク(分岐)させると発表した。現在、同社の中で争いが起きている模様だ。

0xngmi氏は、ハッキングなどは起きていないと強調しつつ、次のように状況を説明している。

Defillamaのツイッターとドメインの両方を管理している者が、チームのみんなが望んでいないにもかかわらず、独自トークンを立ち上げることを決定した。

そのため、私たちDefiLlamaのチームは、新たなプラットフォーム、「Llama.Fi」をローンチした。

また、「敵対的買収」が行われようとしているとも続けた。新たなプラットフォーム「Llama.Fi」について0xngmi氏は、DeFiのTVL(預け入れ委総額)の情報集約サイトだと説明。「広告などを排除して、正確なデータを提供し、透明性を高めていく」とも続けた。

DeFi(分散型金融)とは

ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。

▶️仮想通貨用語集

DefiLlamaとは

DefiLlamaは、DeFiの取引高や手数料、その他様々なデータを提供するウェブサイトだ。様々な分散型取引所(DEX)からベストプライスで取引することを支援するアグリゲーターも運営している。

DefiLlamaは19日、1月初旬に立ち上げたアグリゲーター・プラットフォームにおける取引高が約6,600億円(50億ドル)に達したことを報告。「DeFiLlamaの貢献者とユーザーには嬉しいサプライズがあるかもしれない」と、トークンのエアドロップをほのめかすツイートをしていた。

現在までに、アグリゲーターでは63,280人のユニークユーザーが、合計約41万件の取引を行っており、日次ユーザー数は平均で3,000人だと述べている。

DefiLlamaの親会社Llama Corpのプロジェクトに携わっていたとするTendeeno氏は、「LLAMAトークンを立ち上げようと計画していた人物がいた」と述べている。

0xngmi氏は、GithubにおけるDefiLlamaアプリのトップコントリビューター(貢献者)である。Githubリポジトリの他のトップコード貢献者の何人かも、新しいプラットフォームへ移行するという0xngmi氏のメッセージをシェアした。

親会社は否定

一方で、DefiLlamaの親会社であるLlama Corpは、敵対的買収が行われようとしていることを否定。次のように説明した。

過去3年間DefiLlamaを運営してきたLlama Corpが、引き続きこの事業を運営していく。0xngmi氏の行動については遺憾だ。私たちは、個人的かつ友好的に物事を解決したいと考えている。

DefiLlama側は、そのTelegramアカウントでも、敵対的買収が進められているというのは不正確な主張であり、0xngmi氏達は「DefiLlamaの知的財産(IP)やコミュニティを掌握しようと試みている」と述べた。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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