米IT・仮想通貨関連株続伸 債務上限問題の協議で期待感高まる|23日金融短観
5/23(火)朝の相場動向(前日比)
- NYダウ:33,286ドル -0.4%
- ナスダック:12,720ドル +0.5%
- 日経平均:31,086円 +0.9%
- 米ドル/円:138.5 +0.4%
- 米ドル指数:103.2 +0.04%
- 米国債10年:年利回り3.7 +0.7%
- 金先物:1,973ドル +0.0%
- ビットコイン:26,916ドル +0.5%
- イーサリアム:1,821ドル +1.%
伝統金融
暗号資産
本日のNYダウ
本日のNYダウは−140ドルと続落。ナスダックは+62.8ドルで取引を終えた。米債務上限問題をめぐり、バイデン米大統領とマッカーシー下院議長の会談が米時間の本日夕方に予定されている。デフォルト回避可能への期待感から米株式市場はIT・ハイテク株を中心に上昇を続けた形だ。
*朝8時最新:マッカーシー下院議長はバイデン米大統領との会談後、「まだ合意には至っていない」と発言し、国民がデフォルトに備えるべきかという質問に対して「ノー」と答えた。
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米債務問題の進捗
6月1日にも米国がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れがある中、マッカーシー下院議長はバイデン大統領との会談に先立ち、昨日民主党側の交渉担当者と協議を行った。この協議についてマッカーシー議長は「生産的だった」としながらも「合意には至っていない」と記者団に語り「そろそろ決断が下され始めなければならない」と話した。
また、同議長は「Xデー」と言われる6月1日の前にデフォルトを回避するためには今週中の合意が必要だと指摘し、「合意は今夜にも、明日にも成立可能だ」と楽観的な見方を示しつつも両党はまだ何も合意していない状況を強調した。
イエレン財務長官は21日に米TV番組で、米政府が全ての支払い義務を履行できる状態を6月半ばまで維持できる可能性は「極めて低い」と再び警告し債務上限引き上げへの合意を促した。(ブルームバーグ報道)
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米連銀総裁発言
タカ派である米セントルイス連銀のブラード総裁は22日、インフレ抑制のためにFOMCは今年あと2回利上げをしなければならないだろうと述べた。
インフレ圧力が依然高い状況を指摘し、失業率が1960年代以来の低さにある今の環境こそが金利を継続的に引き上げる好機であると論じた。
先週19日にパウエルFRB議長は6月のFOMC会合で利上げを停止する可能性を改めて示唆したが、これまで多くの連銀総裁がタカ派的な発言をしてきたことから、金利先物市場では利上げ停止への観測は二週間前から大幅に後退している。
ドル円は連銀総裁の発言やデフォルト回避への期待などを受けて1ドル=138円69銭まで上げた。ドル指数も高値の水準に上昇した。
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AI生成のペンタゴン爆発デマが拡散
22日に「ペンタゴン(米国防総省)付近で爆発」という偽情報がツイッターなどを通じてネット上で拡散した。これを受けて米金融市場や仮想通貨市場は一時パニックする状況となった。ペンタゴンがある米バージニア州の地元消防省などは爆発は起きていないと否定した。
爆発の画像はAIによって生成されたものと指摘され、ロシア政府関連メディアのツイッターアカウントなどが流布させたと見られている。
経済指標
- 5月23日22時45分(火):米5月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
- 5月25日3時(木):米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
- 5月25日21時30分(木):米1-3月期四半期GDP個人消費(改定値)
米国株全面高
IT・テック株は堅調に推移。個別銘柄の前日比:NVIDIA-0.2%、c3.ai+10.2%、テスラ+4.8%、マイクロソフト+0.8%、アルファベット+1.8%、アマゾン-1%、アップル-0.5%、メタ-1%。
仮想通貨関連株も大幅上昇
- コインベース|61ドル(+7.5%/+7.5%)
- マイクロストラテジー|294.1ドル(+2%/+2%)
- マラソン・デジタル|9.6ドル(+5.4%/+5.4%)
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