ChatGPT創業者ら携わる仮想通貨「Worldcoin」、ドイツでID認証を開始
ドイツで認証開始
ChatGPT開発企業「OpenAI」のサム・アルトマンCEOらが進めるプロジェクト「Worldcoin」は29日、まずはドイツで「World ID」の認証を正式に開始したことを発表した。
これでドイツの人々はWorld IDを使用して「唯一の存在であること」と「機械ではなく人間であること」を、デジタル上で容易に証明できるようになると説明。ドイツは「欧州で最も大きな経済圏」であるとし、プロジェクトの中核となるプロダクトは同国で過去3年に渡って設計・開発されたとも述べている。
また、Worldcoinは同日に、「Worldcoinでサインイン(登録)」という機能が「Auth0」という電子市場を介して利用可能になったことも発表。この機能は、「Googleでサインイン」や「Appleでサインイン」などと同様のものだ。これで、アプリやサービスがこの機能に対応すると、ユーザーはWorld IDでサインインやログインをできるようになる。
電子市場でこの機能が利用可能になったことで、Worldcoinは、2つのメリットがあると主張。1つは「アプリやサービスの提供者が、ボットから保護され、ユーザーが人間であることを証明する強力なソリューションを利用できるようになったこと」だとした。
もう1つはユーザー側のメリットで「個人が不必要な個人情報を明かすことなく、アプリやサービスを使用する際にプライバシーを保護できるようになったこと」だと説明。World IDはプライバシーの保護を最も重要視している。
Worldcoinプロジェクトのツールを開発する「Tools For Humanity(TFH)」のプロダクト責任者は、「The Block」対し以下のようにコメントした。
Auth0を使用する何千のアプリが、Worldcoinでサインインできる機能を容易に導入できるようになった。
この機能は、ボットの侵入や詐欺を防ぎ、プライバシーが保護され、安全性が高くなるように設計されている。
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規制を遵守
Worldcoinのプロジェクトは、世界中の人々に暗号資産(仮想通貨)を配布するという壮大な野望を掲げており、目をスキャンすることで個人を識別して、仮想通貨のWorldcoin(WLD)を受け取るという仕組みを作った。
プロジェクトの目的は、IDと金融の世界最大のネットワークを構築すること。そのためのプロダクトの1つがWorld IDで、ユーザーを識別するために利用する。
World IDはユーザーを識別するだけではなく、ゼロ知識証明という技術でプライバシーを保護できる仕組みを導入。Worldcoinは今回の発表でデータを引用し、ドイツはプライバシーやデータの保護を非常に重視する国であると説明した。そして、World IDの技術は、ドイツや欧州の法律を遵守していると主張している。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します