21日に前日比一時100%高、仮想通貨リップル(XRP)の価格急騰と反落の背景
- XRP復活で仮想通貨市場に明るい兆し
- 2018年以降に暗いニュースが相次ぎ、仮想通貨市場は「バブル崩壊」などと揶揄されていたが、ここへ来て好ファンダの相次ぐXRPが急騰するなど復活の兆しを見せている。急騰後の反落には何があったのか。
XRP復活で仮想通貨市場に明るい兆し
米Ripple社はこの数ヶ月間、世界中の様々な金融機関との橋渡しやパートナーシップを構築してきました。
サウジアラビアのナショナル・コマーシャル・バンク(NCB)、アメリカのPNC、日本の大手金融機関SBIホールディングスなどが挙げられます。
米Ripple社と提携する理由として、銀行を結びつけ、現在のSWIFTシステムよりも遥かに迅速かつ安価な資金転送処理を提供する、ブロックチェーンソリューションである「RippleNet」の必要性です。
Ripple社のMarcus Treacher氏によると、同社は現在、世界40カ国以上の市場を抱えており、年間20億ドル以上の流入量を誇っています。
Rippleの支払いソリューションには、InstaRemとRationalFX(英国、スリランカ、ベトナム、マレーシア、バングラデシュ)、FlutterWaveとRemitr(カナダとナイジェリア)、InstaRemとBeeTech(ブラジル、スペイン、フランス、イタリア、ポルトガル)が含まれます。
RippleNetのこのような継続的な拡大は、リリース予定の新製品の噂と相まって、XRPの価格バウンスの背景と指摘されています。
注目されている製品は「xRapid」で、現在リップル社のパートナー銀行が、支払いソリューションに使用しているシステム「xCurrentプロトコル」の後継とされています。
一方、xRapidは実際に支払い処理でXRPトークンを使用するという点ではるかに優れていると期待されており、RippleNetのネットワーク効率とトランザクション処理速度が指数関数的に向上します。
このような開発が順調に進んでいることも、トークンの市場価値に肯定的な影響を与えていると言えるでしょう
リップルの価格
10月1日に世界最大級のカンファレンス「SWELL」を控えるリップル(XRP)は、一時前日比100%を超える暴騰を見せました。
軟調なビットコイン価格に引きずれらるようにしてアルトコイン全体から資金流出。
今年1月には400円台を記録していたXRPも、8月中旬から3度に渡り30円を割り込みなど、底値圏を低迷していたXRP価格ですが、9月17日にリップル社でアジア太平洋地域規制対応責任者を務めるSarbhai氏がCNBCのインタビューに応じ、「近い将来のxRapid商業普及」を示唆するなどした事で、9月18日以降に反転上昇。
さらに、リップル最大のカンファレンス「SWELL」日程が近付き、期待感が強まった事により、底打ち反転の様相を呈していました。
「SWELL 2018」では、米国の元大統領(42代目)「ビル・クリントン」氏を招致するほか、リップル社取締役で、米国のオバマ前大統領の下で国家経済顧問を担当した「ジーン・スパーリング」氏、ブラジルの銀行関係者らが登壇するということもあり、昨年に続き、開催前から大きな反響を呼んでいます。
参考リンク:XRPのチャート推移
このような材料に伴い、リップル(XRP)の買い需要が急増したことでチャートも急騰しており、21日には一時前日比100%超えとなる80台後半を付けるなど、過熱ぶりを見せています。
リップル(XRP)は、21日の高騰の影響で、時価総額ランキング2位のイーサリアムを一時的に上回り、約9ヶ月ぶりに2位の座に返り咲きました。
出来高を掲載するCoinMarketCapのデータでは、XRPの出来高1位は、海外の取引所Bitfinexですが、2位と3位に韓国大手取引所BithumbとUpbitが並ぶなど、昨年末のXRP高騰時と同じように、韓国市場でもXRPの取引が盛んに行われていることも確認できます。
急騰後の反落要因は
仮想通貨XRPが急激な価格高騰を記録した後、日本の取引所bitbankが、一時的に取引板が動いていない状況が発生しました。
継続して取引される海外取引所では、21日夜時点ですでに80円を超えている取引所や、MBAexという取引所のXRP/USDTの取引価格を日本円換算すると112円とかなり大きな価格乖離が生じていました。
0:13時点で、止まっていたbitbankなどの価格付近まで、他の取引所の価格が追う形で下落した模様です。
これを受けて、23時53分には80円を超えていた、韓国BithumbのXRP価格も大きく下落に転じていました。
さらにその後、仮想通貨取引所Poloniexもサーバーダウンしたという報告が相次ぎ、状況を悪いとみた海外取引所のXRP価格が、利確売りなどを伴ってさらに下落しました。
サーバーダウンしたと思われるPoloniexは、80円台のまま停止。同取引所から価格データを取っていると思われる、日本の取引所コインチェックのデータも合わせて停止した事で、チャート上にも空白箇所ができていることを確認できます。
なお、リップル(XRP)の価格は、急騰後の利確売り圧力などで急落してから、50円台で押し目買いが入って反発、23日昼時点では65円付近で推移しています。
短期間の急騰の反動で急下落を警戒する声がある一方、フィボラインで綺麗に反発していることから、強気筋は一時的な調整(押し目)と見ており、SEWLL前後の動きなど今後の展開が注目されます。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します