「ビットコインは米国の利益を守る最善の手段」コインベースCEO

インフレ対抗手段としての仮想通貨

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのブライアン・アームストロングCEOは4日、仮想通貨が基軸通貨である米ドルの代替手段として注目される可能性があると発言した。

まず前提として、アームストロング氏は、米ドルなど基軸通貨を持っている国の自然な傾向として、その立場の利点を失うにいたるまで、マネーサプライを膨張させ赤字支出を増やしてしまうことがあると意見する。

また、人民元やユーロもそれぞれ独自の問題があり、現時点では米ドルの代替とはならないため、米国はインフレを続けることができると一般に考えられていると指摘した。

その上でアームストロング氏は、人々が現在、仮想通貨という代替手段を持っているということについてはあまり認識されていないと続けた。人々が、インフレに対処する手段として、法定通貨から仮想通貨に移行し始めるかもしれないとの見解を述べる格好だ。

最近ではベストセラー『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者として知られるロバート・キヨサキ氏が、法定通貨からビットコインなどに移行するよう呼びかけている。

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「仮想通貨は米ドルと共存するだろう」

アームストロング氏はさらに、仮想通貨は米ドルの代替というよりは補完であり、米ドルや米国にとって脅威とはならないだろうとして、次のように続けている。

仮想通貨は、米ドルのインフレを抑えてバランスを取るような補完物であり、長期的な米国の利益を守る最善の手段になると思う。

他の国の法定通貨に移行するよりも、米ドルから仮想通貨に移行する方が良いだろう。また、法定通貨と仮想通貨は長期にわたって共存すると考える。

その他、米ドル建てステーブルコインのUSDCやフラットコインは、仮想通貨の世界を統合する上で重要な役割を果たすだろうとも付け加えた。

フラットコイン

インフレに対処し生活費に固定されるよう設計されるステーブルコインというコンセプト。フラットコインの価値は、生活費が上昇した場合でも、購入できるものが一定に保たれるように設計される。

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アームストロング氏は、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨は、財産権など経済的自由を構成する中核的な価値観を長期にわたって維持し、普及させるものになるだろうとも述べている。

AIと仮想通貨

アームストロング氏は最近、人工知能(AI)と仮想通貨についてもコメントしていた。

将来的には、データサービスなどの料金を支払うためにAIが導入されることも増え、その際に、さまざまなAIエージェントが相互に支払いを行う場合、デジタルネイティブである仮想通貨を使用する可能性が高いのではないかと意見する格好だ。

なお、仮想通貨取引所BitMEXの共同創業者であるアーサー・ヘイズ氏も7月、これと同様の見解を披露していた。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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