海外版バイナンスがCFTCと和解、罰金とコンプライアンス体制強化へ
海外バイナンスに27億ドルの罰金
グローバル版、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスと、米商品先物取引委員会(CFTC)との間で和解が成立したことが18日に発表された。
バイナンスは、13.5億ドル(約2000億円)の罰金の支払いに加え、同額の「不正取引手数料」を放棄することが求められている。一方、バイナンス(.com)の前CEOであるチャンペン・ザオ氏(CZ)は1億5000万ドル(214億円)の罰金を支払う必要があり、そのうちの3分の1は今後30日以内に支払われることになっている。
イリノイ州北部地区連邦地方裁判所のマニッシュ・シャー判事が署名した同意命令によれば、バイナンスはCZ氏の指示のもと、米国の顧客を積極的に勧誘し、バイナンス(.com)上でデジタル資産デリバティブ取引を行わせていた。
同社は米国の規制を認識しながらもこれを「無視することを選択」。さらに、少なくとも2つのプライムブローカーに対し、バイナンス(.com)のKYC(顧客確認)手続きを遵守しない「サブアカウント」を開設することを許可し、米国の顧客が直接プラットフォームで取引できるようにしたという。
和解の一環として、バイナンスとCZ氏は、取引所が独立メンバーを含む取締役会、コンプライアンス委員会、および監査委員会を含む強固なコーポレート・ガバナンス体制を導入することを約束している。
11月にバイナンス(.com)は米財務省と和解したことも報じられた。マネーロンダリング防止違反に関連する罪を認め、約6,330億円(43億ドル)の罰金を支払うことに同意し、CZ氏も、刑事罰として約74億円(5,000万ドル)の罰金を支払うことに同意し、CEOを辞任した。
バイナンス(.com)とは
取扱銘柄や取引高、登録者数が非常に多い大手仮想通貨取引所を運営。他にもベンチャーキャピタル部門の活動や教育コンテンツの提供、慈善活動など幅広い事業を展開している。22年11月には、日本市場への進出を発表した。
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