仮想通貨の知識指数、保有人口は日本が首位|Ibinex調査報告書

Ibinexが仮想通貨総合報告を発表
仮想通貨取引所ソフトウェアプロバイダーIbinex社は世界における仮想通貨業界の調査報告を公開した。知識量・保有人口・世界取引高も日本が首位。

市場データ

仮想通貨取引所ソフトウェアプロバイダーIbinex社は最近グローバル仮想通貨市場レポートという200ページ以上の総合的な業界調査結果を公開した。

概要的且つ総合的な調査ではあるが、要点を踏んで紹介する。

世界における仮想通貨の保有人口と認知度

最初に、Ibinexの報告書によると、国別、性別別、そして年齢別で分けると仮想通貨の保有人口は以下のようになる。

  • ・欧州=33.9%
  • ・男性=86.9%
  • ・25〜34歳=38.2%

そして、仮想通貨に関する認知度、基礎知識という両範疇においても、以下のように、日本と韓国は共に首位(認知度1位は韓国、知識量1位は日本 )となっており、②ドイツとデンマーク、③米国という順番である。

出典:Ibinex

先日、コインポストが取り上げたように、Clovrが米国1004人を対象に仮想通貨に関する調査を実施した結果でも、米国民の大半が仮想通貨の概念に馴染みがあり、そして投資の主体は富裕なミレニアル世代の男性であると示した。

仮想通貨が人気の高い理由と時価総額

そして、当調査報告は、仮想通貨が人気な理由として、既存の金融系統に対する不信感にあり、事実上世界の通貨とされている米ドル(USD)は過去40年にわたりおよそ80%の購買力を失ったと指摘している。

報告書によると、

  • ・2018年2月当時の全仮想通貨の時価総額は約4170億ドル
  • ・今まで最も高かった全仮想通貨における時価総額は2018年1月に見られた8000億ドル越え
  • ・米国大手仮想通貨取引所Kraken(クラケン)のCEO Jesse Powell氏はいずれ全体市場の時価総額は1兆ドルになると予想

ビットコインの市場占有率

同報告は、主要通貨の市場占有率を分析し、「ビットコインは依然として市場を支配していながらも、アルトコインの台頭により、ビットコインの占有率が減少しつつある。」と結論をつけた。

下図が示すように、ビットコインのマーケットシェア2013年4月から2018年6月にかけて、94.29%から40.07%まで、約61%縮小した。

出典:Ibinex

さらに、以下のように、ビットコインは時価総額が61%減少した現在でも、S&P500強の企業の97%より、またコロンビアや南アフリカ等の通貨供給量よりも多いとされている。

出典:Ibinex

アジア2つの仮想通貨大国における取引高

同報告書によると、日本には350万のトレーダーがおり、世界の仮想通貨市場において合計約半分の取引高を占めていると掲載された。

  • ・日本は世界取引高の40〜60%を占めている
  • ・30〜50%の仮想通貨取引は個人投資家によるもの
  • ・56.2%のビットコイン取引は日本円で取引されている
  • ・金融庁によると、日本には350万人の仮想通貨トレーダーがいる
  • ・日本におけるビットコインの取引高は2014年3月から2017年3月にかけて、220万ドルから970億ドルに増加
  • ・日本は2017年4月に、ビットコインを決済手段として合法化
  • ・ビックカメラや、キャプセルホテル、ピーチエアラインはビットコイン決済を統合している

出典:Ibinex

しかし、アジアにおいて、仮想通貨が人気な国は日本のみならず、韓国も仮想通貨大国だとと考えられる。

以下の図が示すように、韓国の仮想通貨トレーダーは本国人口の31%(2018年7月)占めており、そしてイーサリアム(ETH)のトラフィックは40%が韓国で起きている。

出典:Ibinex

出典:Ibinex

世界の仮想通貨規制事情

*世界各国における仮想通貨合法性:緑=合法、赤=違法、オレンジ=制限、紫=中立

出典:Ibinex

上図からすると、仮想通貨の合法性はまちまちであり、ICOを禁止しているのは現在、韓国と中国であり、それを制限している国が多くあると分かる。

また、法的整備が最も整っているのは日本とタイとなり、韓国は最近では国会にてその禁止令を覆そうとしている様だ。

一方で、経済力No.1の米国では、連邦政府による統一の法的規制が無く、州政府の法律によって規制されている現状にある。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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