仮想通貨急落で時価総額1.8兆円減少・リップルは重要支持線を抜ける|仮想通貨市況
- 仮想通貨市場
- 仮想通貨市場は11日、ビットコイン価格が急落し、9月中旬以来となる70万円割れを記録、その影響で仮想通貨市場は全面安に。時価総額は1.8兆円を超える減少を記録した。
仮想通貨市場
仮想通貨市場は11日、ビットコイン価格が急落し、9月中旬以来となる70万円割れを記録した。
ダウ平均株価が前日比で800ドルを超える下落を記録し、今年3度目となる下落となったほか、米国株式の下落を受け、日経平均株価が一時1000円を超える下げ幅を記録、今年3番目の下げ幅になるなど、金融市場全体が暴落相場に見舞われた。
ビットコインの相場にはタイミングが悪く、数ヶ月かけて形成したトライアングルを抜けた直後となり、相場の行先が上昇か下落かどちらに動くかが注目されていた重要な場面となっていた。
また、今回の下落を受け、トレンドの転換を示すテクニカル指標のパラボリックが日足で転換(下図の丸部分)し、中期目線で下落トレンドへの転換が示唆されたことが、相場に大きなマイナス材料になったと言えるだろう。
本日の下落の結果、相場のLS比率(チャート中部)をみる一つの指標bitfinexにて、ロングポジションが約3000BTC減少、ショートポジションが約2000BTC増加し、売り目線が強まっている。
なお、まだ市場の方向性が定まらずにいた8日、bitfinexのロングポジションは大きく増加していたが、増加した時点での価格が6600USDである一方で、下落が6250USDまで落ちたことで、その多くが含み損であることを踏まえると、ロングポジションのロスカットを巻き込んで大きく下落した可能性がある。
また、暴落時で機能しているかは定かではないが、ここ1ヶ月月30%を底値に推移していたbitfinex4時間足のRSIが売られ過ぎの30%を割り、RSI値24まで急落している。
仮想通貨市場全体が暴落
仮想通貨市場の動きを決めるビットコインの価格が下落に転じたことで、主要アルトを含め10%超えが目立つ全面安相場になった。
時価総額上位から軒並みマイナスになっているが、ここ七日間で下落幅が目立つのは仮想通貨XRPだ。
月初に開催されたSWELLを皮切りに、目先材料出尽くしで大幅反落、それ以前の価格暴騰が顕著であったため、その反動も大きく、直近最高値からは40%の下落を記録している。
また今回のビットコインの下落に後押しされた価格の暴落により、サポートラインを一気に割り込んだことで、強いサポートラインがない状況に陥っている。
なお、米クラーケンでは、上記のサポートライン抜け時に、30ドルを破る下ひげをつけている。
時価総額が大きく減少
また、本日の全面安相場の影響で仮想通貨市場の時価総額が、暴落前の水準2176億USDから直近安値2010億USDまで7.7%減少、166億USD安を記録、日本円にして1兆8624億円減少した。
海外コミュニティの見方は?
海外の仮想通貨ニュースサイトなどでは、投資家身元不明のビットコインアドレスから15000BTCを移動するクジラの取引が見られ、相場操縦の疑惑が浮上、トレンドの分岐点を崩す引き金にとなり下落を引き起こしたとされていた。
もう一つ言及されていたのは、日本の株式市場の変則的な動きに影響された仮想通貨市場に価格の連動性が見られた、と仮想通貨コラミストで、以前JPモーガンでVPとして務めた経歴を持つTone Vays氏はツイッターで発言した。
非常に興味深く、納得がいく。以前から何年株式市場とビットコインは両方個人資産であるから正の相関があると私は言っていた。
金投資家は常に株式市場の下落を願っているが未だになぜ08年に金が33%も下落したか解明できていない。
ビットコインの下落に従うような形で、アルトコイン市場も厳しい局面を迎えている。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
国際通貨基金(IMF)が、米中貿易戦争の影響で「世界経済見通し」を下方修正したことなどを受け海外投資家の売りが膨らんだことで、米株安から波及して日経平均株価が一時1,000円幅を超える暴落を記録。
仮想通貨銘柄では、ULSグループ、セレス、GMO、リミックスポイントなどの下げがキツく、8〜9%以上の下げ幅となるなど追証回避の投げも目立った。
その一方、仮想通貨取引所「Zaif」事業譲渡の材料が出ていたフィスコ(3807)が、寄りから値を上げていき20.27%の逆行高。
仮想通貨取引所「Zaif」を運営するテックビューロ社は昨日大引け後、仮想通貨取引所「Zaif」の事業をフィスコ仮想通貨取引所に対して譲渡する旨の事業譲渡契約(正式契約)を締結したことを発表していた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します