AI関連の仮想通貨高騰、エヌビディア大型カンファレンス「GTC AI 2024」で思惑買いか
続くAIブーム
米半導体最大手のエヌビディアが開催する予定の大型カンファレンスで広がる思惑買いで、AI関連の暗号資産(仮想通貨)銘柄は再び高騰した。
CoinGeckoのAIカテゴリーでは、過去24時間でAI銘柄の総時価総額が約30%増加し、FEIやRNDR(Render)、AGIX、NOS、AKTも大きく値上がりした。
これらの銘柄が上昇する背景には、エヌビディアが3月18日〜21日に米サンノゼおよびオンラインで開催する「NVIDIA GTC AI 2024」カンファレンスへの高い期待があったようだ。それに際し、AI関連の仮想通貨プロジェクトらがなんらかの発表を行う可能性があると推測されている。
エヌビディアの株価は年初来92.39%高。本日も4.47%上昇し900ドルを突破した。エヌビディアはAI・半導体セクターのリーダーであり、AMDなどのAI関連の株銘柄はもちろん、AIトークン市場も昨年から牽引してきた。
今年のカンファレンスでは、AR/VR、高速コンピューティングツール、AIモデルおよび導入、データセンター/クラウドといったテーマ別のセッションが設けられている。
それらの内容がどのようにブロックチェーンセクターと関わるかは定かではないが、仮想通貨分野にも、SOL基盤のRenderやAkashといった分散型GPUレンダリング・分散型クラウドコンピューティング・ネットワークや、ETH基盤の分散型ストレージのArweaveやFilecoin、分散型IDプロジェクトのWorldcoinなどがあることから、分散型モデルとユーザーへのインセンティブ設計を売りとするAIの仮想通貨銘柄は未上場のAI企業より買われやすい。
関連:ソラナで拡大する分散型インフラ「DePIN」、2024年注目のプロジェクトを深掘り
一方、コインベースリサーチは最新のレポートで、ブロックチェーン基盤のAIプロジェクトは集中型のクラウドサービスプロバイダーやデータセンターとの激しい競争に直面すると予測し、現時点では過大評価されている可能性があると指摘した。
関連:コインベース、AIトークンの潜在的価値が過大評価されている可能性=レポート
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します