イーサリアム財団、ゼロ知識証明の短期集中プログラムで4月17日に説明会を開催
学生など対象の「PSEコアプログラム」
暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの開発を支える非営利組織「イーサリアム財団」は、ゼロ知識証明(ZKP)をテーマにした短期集中プログラム「PSEコアプログラム」を開催予定だ。応募締め切りは4月30日に迫っている。
日本、韓国、台湾、コスタリカ、エクアドル、アルゼンチンの学生や社会人を対象としており、7月29日から9月22日までの8週間実施される。
このプログラムを修了することで、ゼロ知識証明を利用したさまざまなOSS(オープンソースソフトウェア)プロジェクトに寄与できるようになることを目指す。
ゼロ知識証明を活用した独自のアイディアを実現できるだけの知識と技術を身につけられるように、ゼロ知識証明の理論的な部分から、それらを実際に活用したソフトウェアの開発技能までをカバーするカリキュラムが用意されている。
これに先立ち、イーサリアムのPSE(Privacy and Scaling Explorations)チームが4月17日(水)20:00-21:00にサマープログラムのオンライン説明会を開催する。PSEコアプログラムに興味のある学生や、ゼロ知識証明に興味を持った方の参加を受け付けている。
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プログラム詳細
参加対象者は、基本的なプログラミングの経験があり、8週間のプログラムに参加できる学生や社会人が対象。ゼロ知識証明の経験がほとんどなくても問題ない。特に数学やコンピュータサイエンスを専攻している方を歓迎する。
週に40時間程度のプログラムとなり、リモートでの参加も可能だが、毎週1回、参加者同士が直接会って議論し課題を共有するセッションが東京で開催される。
プログラムは自己学習とメンターによるワークショップフェーズと、プロジェクトフェーズに分かれており、実際にコーディングも行う。参加によって、ゼロ知識証明の知識やGitHubポートフォリオが得られ、イーサリアム財団による助成金プログラムに進むる可能性もある。
ゼロ知識証明とは
ゼロ知識証明とは、暗号証明技術の一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズムだ。
パブリックブロックチェーンの大きな課題である、プライバシー、スケーリング、インターオペラビリティに対する解決策となることが期待されており、様々な応用事例が開発されているところだ。
例えば、Astar Network(アスターネットワーク)は、イーサリアムのレイヤー2「Astar zkEVM」で、トランザクションの有効性証明にゼロ知識証明技術を採用している。
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また、3月にはゼロ知識証明に特化したスタートアップ「Succinct Labs」が約83億円を資金調達した。仮想通貨VC大手パラダイムや、ポリゴンの共同創設者などが出資している。
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レイヤー2(L2) とは
「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。
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