金融庁認定の仮想通貨規制団体『JVCEA』:コインチェックなど、みなし業者の入会受付開始
- 金融庁認定の仮想通貨規制団体、みなし業者の入会受付開始
- 金融庁認可済みの仮想通貨自主規制団体JVCEAは29日、第二種会員としてみなし業者の入会受付開始を発表した。業界の健全な発展と利用者保護のため、第三種会員ではブロックチェーンやウォレット関連企業なども対象となる見込み。
- JVCEAとは
- 日本仮想通貨交換業協会の略称。金融庁による仮想通貨交換業の登録を受けた事業者、全16社が正会員となる、自主規制団体。
金融庁認定の仮想通貨規制団体、みなし業者の入会受付開始
金融庁認定の規制団体である「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」は29日、「第二種会員」の入会受付を開始したことを発表した。
JVCEAは日本仮想通貨事業者協会(JCBA)と日本ブロックチェーン協会(JBA)が、コインチェックの不正流出事件以降、業界再建のために新団体を設立した経緯があり、発足当初の正会員は、金融庁の認可済み取引所(仮想通貨交換業社)16社のみで構成されていた。
しかし、金融庁認定の仮想通貨自主規制団体となったことで、「仮想通貨交換業の健全な発展および仮想通貨交換業の利用者の保護を目的」とした業界団体の確立と、規制対象を広げる必要があった。
入会審査から登録までの手順は以下の通り。
特に有力な「みなし業者」3社
第二種会員候補の中でも、金融ノウハウ豊富な東証1部企業による資本の入った以下の3社は、正規の仮想通貨取引所として「認可見通し」が立っているとされており、次期第一種会員として有力候補となっている。
みなし業者名 | 出資、買収先企業名 |
---|---|
コインチェック | マネックスグループ(8698)が買収 |
みんなのビットコイン | 楽天株式会社(4755)が買収 |
LastRoots | SBIホールディングス(8473)が出資、登録支援 |
「楽天グループ」は8月31日、連結子会社である楽天カード株式会社を通じて、仮想通貨取引所「みんなのビットコイン」株式会社の全株式を取得して仮想通貨市場に参入することを発表していた。
その他にも、多くの業者が金融庁に仮想通貨交換業者の認可申請を行っているとされており、JVCEAの第二種会員にも多数の申請が見込まれる。
第三種会員はウォレット関連企業も
今回は第二種会員までに限定するが、将来的にはさらに対象を広げた第三種会員も募集する予定だ。
10月24日に開催されたJVCEA記者会見で奥山会長は、「第三種会員」として想定される対象に関して、以下のように言及している。
今後、ブロックチェーン関連企業、ウォレットなどを扱う業者なども対象になる可能性がある。
仮想通貨業界は目まぐるしく変化する為、法令でカバーできる範囲だけでは、(顧客保護の観点から規制面の整備が)追いつかない。
細部にわたる課題や規制の方向性は、業界の代表団体として進めるのが肝要であり、前提には「資金決済法」があるが、倫理観を持って進めることが大事だ。
仮想通貨及びブロックチェーン関連企業なども含めて「自主規制団体」に加盟することで、一定の強制力を持った業界自主規制ルールの対象となり、市場の安心感にも繋がることから、このような動きが今後加速する可能性も考えられる。
規制面が整備されることで、日本の仮想通貨市場にとって着実な前進と言えるだろう。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します